金沢市議会9月定例月議会は1日開会し、村山卓市長が市政の概況と、提出議案の大要を説明した。
村山市長は来月1日から金沢美術工芸大学「新キャンパス」の供用が始まり、現キャンパスの跡地については「売却を基本に、建物解体に向けた実施設計に着手した。跡地取得の意向を示す金沢大学との協議を重ねるとともに、地元の意見も伺い、必要な手続きを進めていく」と述べた。
玉川図書館の建築的な価値に配慮したリニューアルに関しては、「3月末に策定した詳細な改修計画を踏まえ、(今年度に)予定していた基本設計を簡素化できることから、実施設計を前倒す」との考えを示した。
7月12日から13日にかけて発生した線状降水帯に伴う大雨の影響で、北部地区を中心に道路や河川、農林業施設などで被害があったとした上で、「関係機関と連携しながら、早急な本格復旧に努めたい」と語った。
このほか、国史跡である「加越国境城跡群及び道」の松根城跡(松根町、竹又町ほか/加賀と越中の国境となる砺波山丘陵の最高所に位置)の調査に触れ、「全国にも類例のない高い築城技術を示す土塁と堀が確認された。これを復元整備することで、希少価値の高い歴史文化遺産を保存・継承したい」と述べ、発掘調査とともに、実施設計に取り掛かるとした。