県総務部は、9月13日開会の9月定例議会に上程する補正予算案の概要を明らかにした。一般会計で、野田市における東武野田線連続立体交差事業に12億2450万円を計上。踏切の除却を進める連続立体交差事業の予算を増額し、早期の事業完了を目指す。県立学校照明器具LED化事業に限度額7億2100万円の債務負担行為を設定。葛南地区ほか40校(高校29校、特別支援学校11校)の普通教室、事務室、校長室、職員室、保健室などを対象に、リース方式により一括して照明をLED化する。
県立学校照明器具LED化事業による15年間の削減効果は、二酸化炭素排出量約1万7300t(約2万7800t→約1万500t)、費用約2億円(約13・9億円→約11・9億円)の見込み。
県立都市公園長寿命化対策事業に3億1680万円を確保。老朽化が進む公園施設について、予防保全的な維持管理への転換、ライフサイクルコストの縮減、維持管理費の平準化を進めるため、長寿命化対策を前倒して進める。
道路環境保全事業では、道路美化清掃・コンクリート打設による防草対策に3億5700万円、「ポイ捨て禁止」などの注意喚起看板の設置に300万円を盛り込んでいる。県管理道路のうち、ごみの不法投棄が多発している区間において、道路美化清掃、路肩の防草対策、注意喚起看板の設置を行う。
対象箇所は、国道464号北千葉道路(船橋市、印西市)、主要地方道船橋我孫子線(我孫子市)、国道296号(匝瑳市)、国道410号(南房総市)、国道128号(鴨川市)、主要地方道君津鴨川線(君津市)。
中小企業生産性向上・設備投資促進補助金22億円を計上。DXによる省力化・業務効率化、新事業展開・新商品開発など、県内の中小企業などが生産性向上を図るために行う設備投資を補助する。補助率は2分の1。上限は500万円。
事業者向け脱炭素化促進事業として5億1500万円を盛り込んでいる。「CO2CO2スマート宣言事業所登録制度」に登録する県内の中小企業などが行う省エネ診断の受診費用や、診断結果に基づいて実施する設備更新費用の一部に対する助成について予算を増額し、産業部門におけるカーボンニュートラルの取り組みを一層、推進する。
省エネ診断に基づく事業は補助率2分の1、補助限度額1000万円。簡易自己診断に基づく事業は補助率4分の1、補助限度額500万円。
食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業に1億6724万9000円、グローバル産地づくり推進事業に550万円を措置。県内の食品事業者による加工食品などの輸出促進を図るため、輸出先の規制・ニーズへの対応に必要な設備・機器などの整備や生産・加工体制構築の取り組みを支援する。
食品産業の輸出向けHACCP等対応施設整備事業の対象は、食品製造事業者、食品流通事業者、中間加工事業者など。対象経費は、製造・加工・流通等の施設および機器の整備などの経費、HACCP等の認証取得に係る経費。補助率は2分の1。
救命救急センター施設設備整備費補助として1487万5000円を措置。9月に、東京ベイ・浦安市川医療センターを新たに救命救急センターとして指定することに伴い、必要な予算を増額する。補助率は3分の2(国3分の1、県3分の1)。
補正により80億7100万円を追加し、一般会計総額は2兆2261億2400万円となる。
がんC新棟駐車場/整備へ解体設計等
特別会計病院事業では、旧衛生研究所および精神保健福祉センターを解体し、がんセンター新棟に隣接する新たな駐車場を整備するため測量委託料2130万円を計上したほか、土壌汚染調査と解体工事実施設計委託に24年度までを期間とする限度額8300万円の債務負担行為を設定。また、がんセンター研究会議棟の改修工事を2024年度から実施するに当たり、工期中の来院者の動線を確保するため、がんセンター旧棟内に来院者用仮設通路を整備するため、実施設計委託料490万円を確保。
特別会計港湾整備事業で3億9660万円を措置。民間事業者に対して長期貸付を行ってきた千葉港千葉中央埠頭J用地約1・2haについて、19年の貸付契約満了に伴い、土地に付属する部品倉庫(S造4階建て、延べ床面積9718・15u、1992年築)に対する買取請求権が行使されており、買取金額に関する協議が整ったことから、必要な予算を計上する。