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北陸工業新聞社
2023/09/01

【石川】ピックアップいしかわ2023/この人に聞く/「市政発展へ職務を全う」/中央市場、病院再整備より良い施設に/金沢市議会議長高誠氏

 第95代金沢市議会議長の高誠氏。「身に余る光栄。4年前も市議会改選後に副議長の職を担ったが、責任の重さは全然違う」と語った。
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 長引いた新型コロナウイルス感染症の影響で、金沢市における地域コミュニティが崩壊に近い形となったと感じ取り、「市議会議員は市民と行政を結ぶ一番身近な「よろずや」的な存在。政党を問わず、市民の暮らしを守り、地域経済の立て直しに向け、どう構築していくかが何より重要。全議員とスクラムを組み、執行部とも力を合わせ、市政の発展に全力で取り組みたい」と話す。
 待ち望んだ北陸新幹線の県内全線開業(敦賀延伸)を来春に控え、9月補正予算案には新幹線金沢・敦賀間開業歓迎おもてなしイベント開催費が計上されるなど、官民挙げての開業機運も高まりを見せる。村山卓市長はコロナ禍からの反転攻勢を仕掛けていくと語っており、県内全線開業は巻き返しへの大きなターニングポイントともなる。2015年3月には終着・金沢駅で開業したが「(県内全線開業後も)金沢や、加賀、能登に経済波及効果が生まれると確信する。これまで以上に石川県や北陸各地の沿線都市との連携を深めることで様々な相乗効果が得られる。牽引役は金沢の務めだ」と強調した。
 金沢美術工芸大学の新キャンパスが10月に移転開学、来年2月には金沢スタジアムが供用を迎え、今後は金沢中央卸売市場や、金沢市立病院の再整備事業などの大型プロジェクトが本格的に始動する。「金沢美大というネームがより一層、世界に発信されることを期待し、金沢スタジアムが出来上がれば臨場感あふれる試合が観戦できる」と語り、「中央卸売市場、市立病院は施設が老朽化し、建て替えを余儀なくされ、いずれも必要な施設。次の時代を見据えるとともに、市民ニーズを反映させ、議会としてもより良い施設整備を求めていきたい」。
 政治の世界は20年目。馳浩石川県知事の衆院議員時代に秘書を務め、師と仰ぐ。「(馳氏は)敵を作らず、全てがフルオープン。行動力や、時々の決断力を間近で学び、私も実践してきた」と語る。40歳代での議長就任は、1993(平成5)年の井沢義武氏以来30年振りとなる。市議会38人中、年齢は下から8番目と若く、「人生の諸先輩方を尊敬しながら、常に謙虚に職務を全うしたい」と述べた。
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 たか・まこと 金沢経済大学(現金沢星稜大学)卒。金沢に生まれ育ち、民間企業、衆院議員秘書を経て、2011(平成23)年5月から市議会議員(4期目)。今年5月から現職。座右の銘は「志高く 誠実に」。47歳。

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