5月の入札で建築案件が不調となり、電気、機械、展示の各工種も入札中止となった佐竹史料館の改築事業に関し、市は9月補正予算案に総額2億2,890万9,000円を増額する継続費補正を提案した。資材価格や人件費の上昇などに対応するため増額し、着工時期の見直しに伴い3カ年継続費(5〜7年度)に変更する。議決されれば10月中に再公告する。入札件数などについて、現時点で大幅な変更の予定はないという。変更がなければ全契約議案が11月議会の承認案件となる。
新施設は鉄筋コンクリート造一部鉄骨造の地上2階建て。収蔵庫が2層になるため、建築基準法では3階建て。高さは10.727m、延べ床面積は2,607.94u。1階には常設展示室2室、企画展示室、展示ホール、保管庫、ショップなど、2階には事務室やホール、講堂、資料室などを配置する。
4月には特定建設工事JVの要件で建築、電気設備、機械設備、展示の4工種を公告したが、建築工事の入札に応札者がなく不調となり、これに伴い全工種が入札中止となった。市は今年6月の市議会一般質問で「設計の積算は最新の基準となる県単価や刊行物の単価で行っている」とした一方、「着工時期が遅れることから、(7年3月の)開館は延期せざるを得ない」と答弁している。
今回の継続費補正案は、継続費総額を26億3,804万2,000円(補正前は24億913万3,000円)とし、3カ年の年割額を5年度1億1,966億5,000万円(同6億8,838万8,000円)、6年度20億567万円(同17億2,074万5,000円)、7年度5億1,270万7,000円(同0円)とするもの。
議決されれば10月に4工種で公告し、11月議会の契約承認を経て年度内に着工したい考え。
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秋田建設工業新聞社