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建設経済新聞社
2023/08/30

【京都】桂川上流圏域河川整備計画 曽我谷川霞堤など嵩上げ予定

 京都府は29日、桂川上流圏域河川整備計画の進捗点検の内容を明らかにした。
 桂川上流圏域は、圏域面積が約796kuで、3市(亀岡市、南丹市、京都市)及び大阪府豊能郡の一部にまたがる。圏域人口は約12万8000人で京都府全人口の約4・9%を占める。
 河川整備計画の目標は、桂川本川が「概ね30年に1回程度の交付で予想される洪水」(1/30洪水)、支川が「概ね10年に1回程度の交付で予想される洪水」(1/10洪水)への対応を目指す。
 進捗点検の対象河川は、桂川(本川・上)、雑水川、犬飼川、千々川、東所川、園部川の6河川。
 天神川、陣田川は事業未着手のため、七谷川、法貴谷川は事業着手から10年未満であり進捗点検の対象となる年数に達していないため、進捗点検の対象外とする。
 桂川(本川)は、全体延長78・00q(うち、進捗点検対象延長8・90q)。工事内容は霞堤の嵩上げ、河道掘削、護岸整備、築堤、堤防補強、橋梁改築等。計画流量は2500m3/s。
 進捗状況によると、保津工区(請田地点〜旧保津橋L約2300m)は、霞堤の1m嵩上げが完了し、概ね1/10洪水に対応する整備が概成した。
 現在、保津工区上流の霞堤嵩上げの検討等と、築堤区間の堤防補強を進めている。
 引き続き、下流直轄区間の整備状況を踏まえつつ、昭和28年出水に対応した整備を進めていく。
 全体事業費は約195億円で、令和4年度末までの投資事業費は約25億円で進捗率は約13%。残事業は約170億円(金額は税込)。
 平成30年度〜令和4年度に鵜ノ川霞堤〜雑水川霞堤の区間で、霞堤1m嵩上げ、護岸整備を実施した。
 費用便益費(B/C)は、平成29年度の前回評価時の1・7(1702億9000万円/978億円)から、今回評価では4・0(5424億1000万円/1362億1000万円)と算出した。
 令和5年度以降の進捗見込みについては「引き続き、残る霞堤の嵩上げ及び堤防補強を実施する」とした。整備区間は@〜H(保津工区、亀岡工区、八木工区、園部工区)で、霞堤は曽我谷川霞堤、七谷川霞堤、犬飼川霞堤、内川霞堤、本川左岸2霞堤、園部川霞堤。
 コスト縮減の取組としては、河川改修工事で発生する土砂を堤防整備の建設土にリサイクルし、建設発生土の処分費の縮減を図る。
 このほかの河川の進捗は次号掲載。