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滋賀産業新聞
2023/08/30

【滋賀】県道路公社 琵琶湖大橋の耐震補強

 県道路公社は、懸案となっている「琵琶湖大橋耐震補強工事」について、「増し杭工法」をとりやめ、「RC増し厚工法」、「炭素繊維巻き立て工法」に「せん断パネル型制震ストッパー」を追加した工法とすべく、近く詳細設計に取り掛かる。詳細設計の期限は来年10月末日予定。工事については、条件が整えば期限を待たずに発注し早期の完了を目指す考えだ。
 琵琶湖大橋は、有料道路として旧橋が昭和39年9月に開通。その後の交通量増加に対応するため、大橋の4車線拡幅事業を行い新橋が平成6年7月に供用。また、落橋防止システム設置を旧橋は平成9〜10年度に、新橋は平成14〜16年度に実施。さらに、橋脚柱部の補強を旧橋は平成13年度、新橋は平成15〜16年度に行っている。橋梁延長は1350b。橋梁形式は鋼3径間連続鋼床版箱桁・1連と鋼4径間連続剛性鈑桁・6連。
 同公社では設計基準の改定を踏まえて、新たに補強が必要な部位が判明したことから具体化に向けた予備設計業務(担当=エイト日本技術開発京滋支店・大津市)を完了していた。今回、より環境に配慮した形で施工が可能となるよう「増し杭工法」を見直したもの。
 旧橋は、橋脚補強設計をP1〜P20の計20基、基礎補強設計をP1〜P19およびP21〜P26の計25基、制震構造設計はP11〜P15、P19〜P23、P23〜P27の連結桁について行う。新橋は、P0〜P27の計28基について基礎補強修正設計等を行うこととしている。
 新しい詳細設計業務に当たっては、旧橋の耐震補強後の性能照査、そして耐震補強工事の施工計画も作成。今のところ、施工に際しては出来る限り橋面上からの作業を優先し、やむを得ない作業については湖上から行う。さらに新・旧両橋を同時施工することを想定している。
 なお、新たな詳細設計の担当コンサルタントは10月11日に開札の予定。

提供:滋賀産業新聞