香川県は、1997年に策定した高松港の港湾計画を改定するための検討に着手した。97年当時と比べて船舶の大型化や貨物の取り扱い項目の変化、ばら積みからコンテナ輸送への転換が進んでいることなどを踏まえて、既存施設の利活用と機能不足の施設の改善、岸壁としての使用が見込めない施設の護岸化などの施設変更といった、高松港での施設配置を検討する。県は高松港の今後20〜30年の長期ビジョンを示す長期構想を策定しており、これを基に今後10〜15年後の施設整備の在り方を具体化する。
小型船だまりについては、個人所有のプレジャーボートや漁船を対象とした泊地の広さと船舶数のバランスを見て、必要に応じて高松港内のどこで拡充整備できるか配置を検討する。この他、朝日地区の貨物輸送量に対して既存の臨港道路が足りているかや、港湾労働者のための休憩緑地の在り方、必要性を確かめ、現状のままでよいのか、既存施設を改良するか、新規に整備するかなどを検討していく。
港湾計画に位置付けた上で整備に向けて事業化をするが、現計画で「計画」にとどまって事業化されていないものについても再検討する。
これらをまとめた後、地方港湾審議会で諮った後、国の審議会での議論を経て港湾計画を改定する。パシフィックコンサルタンツ(東京都千代田区)が担当する港湾計画施設配置検討・港湾計画資料作成業務で、たたき台を作成する。
提供:建通新聞社