飯豊山系砂防促進協議会(会長・仁科洋一山形県小国町長)は23日、北陸地方整備局に遠藤仁彦局長を訪ね、砂防事業の整備促進に関する要望書を手渡した。
この日は副会長の加藤弘関川村長、井畑明彦胎内市長の代理で高橋晃副市長、監事の二階堂馨新発田市長らも同行した。
飯豊山系を主な水源とする荒川、胎内川、加治川では、1967年8月の羽越災害を契機に国直轄での砂防事業が展開されているが、各所では2011年7月の新潟・福島豪雨、13年7月の山形豪雨、20年7月豪雨、22年8月豪雨と繰り返し大災害が発生。さらに、土砂・洪水氾濫災害が激甚化していることから、地域住民の生命・財産を守るため要望を行った。
基本要望では(1)流域全体の治水安全度向上と計画的、重点的な事業推進(2)土砂災害から生命・財産を守る砂防事業実施と充分な予算の確保(3)重要交通網の保全と土砂災害対策事業の実施(4)危機管理体制の充実と地方整備局組織体制の継続的な拡充強化(5)豊かな自然環境を大切にし、調和のとれた砂防事業の推進(6)「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」に必要な予算・財源確保、持続的・計画的な事業推進(7)流域治水の考え方に基づく砂防事業推進−を求めた。その上で重点要望として▽「国土強靭化のための5か年加速化対策」等の着実な事業促進(流域の安全度向上に向けた事業の促進、土石流危険渓流対策の促進)▽地域防災力の強化への支援▽自然環境への配慮と魅力ある砂防事業の展開−を挙げた。