東日本建設業保証富山支店は、2023年7月の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
それによると、請負金額は150億3400万円で、前年度同月比13・3%の増。ネクスコ東日本および中日本で大きく増加したことが要因であり、2カ月ぶりのアップとなった。
発注者別の請負金額を見ると、国は同4・9%の減で、大きな増減のあった発注機関は見られなかった。
独立行政法人等は、同2896・9%増と顕著なアップを示した。このうち、ネクスコ東日本では継続工事となる「北陸自動車道 上越管内舗装補修工事」の保証(今年度分10億円)、ネクスコ中日本で同じく継続工事の「北陸自動車道(特定更新等)富山管内舗装補修工事」の保証(同8億円)がそれぞれあり、大幅な伸びを示した。
県は同10・1%増。土木部では、件数の増減や大型工事の発注はなかったものの、発注規模が若干大きな工事が増えたことから7億円のアップとなった。企業局も発注ロットの増により、4億円増加。その他では、昨年同期に「富山県立滑川高等学校管理普通教室棟長寿命化改修(第1期)工事」の発注があった反動から、3億円の減少を示した。
市町村は同5・9%の減。このうち、射水市では、「射水市立大門中学校グラウンド改修工事」や「中太閤山コミュニティセンター改修工事」の保証があり、5億円増加した。入善町では昨年同期に、「入善町新庁舎整備事業」の大型保証があったことから、7億円のダウン。富山市では件数の増減はなかったが、発注規模がやや小さな工事が増え、6億円の減少を示した。
その他機関は同54・1%減。県立大学では昨年同期に「富山県立大学構内西側外構整備工事」の保証があった反動減で、4億円減となった。
一方、4月から7月の23年度累計請負金額は、同9・2%増の630億8500万円。過去5カ年の推移は件数が最下位、請負金額は下から2番目の状況。北陸地方整備局や入善町、富山市で大きく減少したが、ネクスコ中日本で顕著な伸びとなり、全体としては前年同期を上回った。
主な内訳を見ると、増加はネクスコ中日本125億円、県土木部11億円、高岡市10億円。減少は北陸地方整備局39億円、入善町12億円、富山市9億円、県その他7億円、氷見市5億円。
市町村別前払金保証取扱高累計は、富山市が44億円余でトップ。高岡市37億円余、射水市13億円余、氷見市12億円、砺波市10億円余で続いた。
工事場所別の前払金保証取扱高累計は、南砺市と富山市、小矢部市、高岡市などで増加。射水市や砺波市、黒部市、入善町などで減少。