日本工業経済新聞社(群馬)
2023/08/24
【群馬】綾戸第1橋梁の橋脚3基 第3四半期に一般競争
国土交通省高崎河川国道事務所は、渋川市から沼田市にかけて整備する国道17号綾戸バイパスについて、(仮称)綾戸第1橋梁のP2、P3、P4橋脚新設工事を第3四半期に一般競争入札で公告する方針を示した。P1、P2、P3は渋川市赤城町棚下地先に整備する。工種は一般土木工事で、工期は約12カ月を見込む。工事発注規模は2億円から3億円未満となる。
綾戸バイパスは起点側の渋川市上白井から終点の沼田市岩本町までの2300m区間で新設を計画。渋川市内に整備する綾戸第1橋梁は(仮称)綾戸第1トンネルを抜けた上白井地内から利根川を渡り左岸側の赤城町棚下地内を結ぶ。橋長223・3m、幅員は車道部8m、歩道部2mの10m。上り線側に歩道を設置する。
上部工は起点側に整備する橋長132・4mの鋼単純上路式トラス橋と橋長90・9mのPC4径間連続中空床版橋で構成する。橋台2基は逆T式、4基の橋脚は張り出し式で整備する。A1が右岸側、トラス橋と中空床版橋の接続部に設置するP1を左岸に整備、終点側に向かってP2〜P4を配置する。A2は(仮称)綾戸第2トンネルの入口付近に設ける。P1の設置工事は完了済み。現在、沼田土建(沼田市)がA2設置工事を進めているところ。
今回発注するP2〜P4の基礎はφ1500oの場所打ちで施工する。P2は長さ10・5mの杭を5本打設し基礎を仕上げる。高さ約17mの躯体は鉄筋約50tとコンクリート約330立方m使用し築造する。
P3については長さ10・5mの杭を6本打設して基礎を整備。高さ約15mの躯体は鉄筋約45tとコンクリート約320立方mで築造する。
P4は長さ7・5mの杭を6本打設し基礎を仕上げる。高さ約13mの躯体は鉄筋約40tとコンクリート約300立方mで築造する。
綾戸第1橋梁の設計はエイト日本技術開発(岡山県岡山市)がまとめた。
利根川、国道17号、JR上越線を一気に跨ぐ(仮称)綾戸第2橋梁は橋長約260m、幅員10・5mで整備。現時点においては利根川渡河部が鋼単純アーチ橋、陸上部については鋼4径間連続少数鈑桁橋を想定している。
利根川渡河部の下部工としてA1が逆T式で、AA1(アーチアバット)はφ5000oの大口径深礎杭を設置する。陸上部と利根川渡河部の間に整備するP1は張り出し式で、アーチアバットも兼ねる。
陸上部の下部工についてはP2、P3、P4が張り出し式、A2は逆T式で整備する。なお、上越線はP3〜A2に挟まれた位置を通過する。
綾戸第2橋梁の詳細設計は大日本コンサルタント(東京都千代田区)がまとめた。
バイパス区間の大型構造物は2橋梁のほか、2カ所のトンネル整備を予定している。綾戸第1橋梁の南側には延長約570mの(仮称)綾戸第1トンネル、綾戸第1橋梁と綾戸第2橋梁に挟まれた位置には延長約550mの(仮称)綾戸第2トンネルを計画する。トンネルは2カ所共にNATM工法で整備する方針としている。