滋賀県庁西側隣接地で計画されている「仮称・第2大津合同庁舎(医療福祉センター)」及び「医療福祉拠点」が大きく動き出す。滋賀県は、「仮称・第2大津合同庁舎(医療福祉センター)」に係る設計業者選定を公募型プロポーザルで近く公示の予定。また「医療福祉拠点」についても整備・運営事業者の募集を近く実施する。さらに建設地に残る旧教育会館の解体に向けた設計も9月1日に開札して担当設計事務所を決定することとなっており、来年度から解体・建築の各種工事が進展する見通しとなっている。
「仮称・第二大津合同庁舎(医療福祉センター)」及び「医療福祉拠点」の建設地は、滋賀県庁西側の武徳殿跡地(現・タイムズ駐車場)と旧教育会館を解体した跡地など敷地面積で約7200平方b(大津市京町3丁目・梅林1丁目)。このうち北側部分に滋賀県が医療福祉センター機能となる第2大津合同庁舎を建設する。合同庁舎には、医療福祉関係の団体の事務所が入居するほか、県の危機管理関係執務室、パスポートセンターを配置。1階にパスポートセンターや会議室、2階に健康危機管理課やコントロールセンター、3階から6階に医療福祉関係の団体の事務所を配置する。3階には相談機能を持つ団体を入居させる考え。概算事業費は55億円で、内訳は設計・監理費が2億円、工事費が53億円。建物規模は6階建、延約7000平方bを想定。今年度6月補正予算には事業費3607万円を計上したほか、2024年度までの債務負担行為1億4020万9000円を設定している。近く公募型プロポーザルで担当設計事務所の選定を開始し、12月に特定。そして25年秋ごろに着工し、26年春ごろの供用開始を目指す。
一方、第2合庁に隣接する形で具体化を目指している「医療福祉拠点」は、医療福祉関係の人材養成を主な機能とし、にぎわい機能を複合化させたものとなる。整備は民間が主体で、第2合庁と同時期の9月に整備・運営事業者の募集を開始。選定方式は公募型プロポーザルが有力で、12月ごろに特定の予定。
所管の県健康医療福祉部健康福祉政策課では、民間公募に先立ち、5月に民間事業者を対象に市場調査を実施。これに参加したのは5者。このうち事業方式は2者が事業用定期借地、1者が売却、1者が事業用定期借地と売却のいずれかと回答。建物の階層は、1者が6階建及び3階建の2棟、1者が3階建の1棟、1者が2階建(階層・配置は未定)、1者が10階建の1棟―。オープン時期は、1者は27年4月、ほか4者は未定としている。にぎわい機能については、マルシェイベントの開催や駐車場併設の商業施設、企業オフィスや学校と一般テナントの入居、医療モール、託児所、サービス付き高齢者向け住宅、宿泊施設など。
さらに、建設地にある旧教育会館は、解体規模がRC造4階建地下1階、延2200平方b。解体設計の期間は180日間。解体の施工は来年6月から再来年3月末まで。設計着手段階での工事費は、1億9300万円。
提供:滋賀産業新聞