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建設経済新聞社
2023/08/24

【京都】府民協働型インフラ保全事業 令和4年度は約6割の1047件採択

 京都府は23日、府民協働型インフラ保全事業について、令和4年度の概要をまとめ明らかにした。
 府民が直接参加できる新しい形の公共事業「府民公募型公共事業」として、府は平成21年度に制度を創設。その後、これまでの〈安心・安全の確保〉に〈インフラ長寿命化対策〉を加え、「府民協働型インフラ保全事業」として平成30年度に制度をリニューアルした。
 府民参加型公共事業委員会に報告した内容によると、府民協働型インフラ保全事業について、令和4年度は全体で1758件の提案があり、このうち1047件を採択。採択率は59・6%だった。
 採択率の推移をみると、平成30年度が60・3%(提案1464件/採択883件)、令和元年度が66・3%(提案1658件/採択1100件)、令和2年度が64・2%(提案1675件/採択1075件)、令和3年度が62・3%(提案1642件/採択1023件)となっている。
 令和4年度の状況について、建設交通部関係を地域別にみると、京都市域が提案52件・採択20件、山城広域振興局が提案188件・採択129件(▽乙訓土木事務所が提案21件・採択13件▽山城北土木事務所が提案83件・採択56件▽山城南土木事務所が提案84件・採択60件)、南丹広域振興局が提案384件・採択236件(▽南丹土木事務所が提案381件・採択234件▽大野ダム総合管理事務所が提案3件・採択2件)、中丹広域振興局が提案333件・採択229件(▽中丹東土木事務所が提案129件・採択80件▽中丹西土木事務所が提案204件・採択149件)、丹後広域振興局が提案519件・採択326件、港湾局が提案19件・採択14件で、合計すると提案1495件・採択954件。
 建設交通部関係では、南丹以北地域の京都府中北部の提案が約8割(令和元年度77%、2年度81%、3年度78%、4年度84%)を占めるが、南丹以北地域は各土木事務所の管轄する面積が広く、道路や河川の管理延長が長いことが要因の一つとしている。
 警察本部関連は、提案263件・採択93件。内訳をみると、安心・安全整備が提案175件・採択33件(一部採択含む)、インフラ長寿命化が提案88件・採択60件。
 採択93件の区分は、信号機新設が2件、信号機改良が23件、交通規制が7件、標示・標識が61件。
 提案全体の1758件のうち、安心・安全の確保に関する提案は67・3%の1184件、インフラ長寿命化対策に関する提案は32・7%の574件。
 令和5年6月末時点の進捗状況について報告があり、令和元年度の準備中5件(河川工事、同一河川の浚渫工事)について、漁協との調整に時間を要したが、令和5年度の非出水期(11月以降)に実施予定。
 令和2年度の準備中5件(河川工事)についても令和5年度の非出水期(11月以降)に実施予定。このほか1件(護岸修繕)は現地精査の結果、事業費が大きくなったため、他事業実施で地元調整中。
 なお、令和5年度は1次募集の結果、全体で1195件(うち建設交通部関係912件)の提案があり、建設交通部関係で567件を採択した。警察本部関係は審査中。