台風7号による記録的な大雨を受けて、県は18日、道路や河川など公共土木施設の応急復旧費を柱とした35億5800万円の8月補正予算を専決処分した。同日の県議会代表者会議で平井伸治知事は「何十年に一度の降雨。緊急補正させていただき、当面の活動費を与えてもらいたい」と理解を求め、知事専決が了承された。
応急後、本格的な災害復旧費については9月補正で対応する。
8月補正の主な内容は、公共土木施設の応急復旧費26億9400万円を中心に、農林・商工・観光業支援に6億9400万円、このほか被災者の生活支援などに1億7000万円。
土木施設の応急では道路、河川など機能確保に15億円、佐治川ダムの土砂撤去に1億円、鳥取港の航路浚渫に2億円などを盛り込んだ。
21日午前9時現在、土木施設災害の発生状況は河川95カ所、道路143カ所、港湾1カ所の計239カ所。被害額未定。農道や頭首工など農地・土地改良施設、林道、林業専用道については被害額26億円以上に及ぶ。今後の調査で被災カ所はさらに拡大する見通し。
また、県は18日、平井知事を本部長とする台風7号災害復旧・復興本部を立ち上げた。全ての部長で構成し、事務局長に政策戦略本部長を充てて復興施策の立案と調整を担わせる。
日刊建設工業新聞