多発する自然災害を踏まえ、県土整備部は県内河川で指定する浸水想定区域の対象を広げる。当面、年度末にかけて洪水予測システムを構築するため、近く委託業務を発注する。委託費は5000万円超。
県管理河川は、比較的規模が大きい「水位周知河川」と「洪水予報河川」に20河川を指定。これまでに浸水想定区域図を作成している。
一方、全国的に大規模な洪水被害が頻発しており、国は21年7月に水防法を改正。洪水浸水想定区域の指定対象を水位周知河川、洪水予報河川のほかに、中小の河川を追加した。
同部河川課の説明によると、県内に「その他河川」にあたる中小河川は190超あるという。
今年度は蒲生川と塩見川をモデル流域に選定し、浸水シミュレーションを実施するとともに、洪水予測システムを構築。来年度以降、システムをその他河川に運用して調査し、浸水想定区域を拡大する。
システム構築の業務は24日、実質県外の土木コンサルタントを対象に技術提案型の制限付き一般競争入札を公告。9月15日に開札後、同月末にかけて落札者を決定する。
日刊建設工業新聞