建通新聞社
2023/08/16
【大阪】堺市 堺東駅前活性へ市街地整備計画
堺市は、南海高野線堺東駅周辺の再整備方針や今後の取り組みを示す「(仮称)堺東エリア市街地整備計画」を早ければ2024年3月に策定する。民間事業者が参画しやすく、実現性の高い計画をまとめるため、民間アドバイザーを募集する。
参加表明書を8月25日まで、提案書を9月4〜22日に受け付ける。企画提案会を10月13日に開き、10月20日に結果を公表する。納期は24年3月31日だが、業務が長引く場合は1年ごとの更新を可能としている。同計画の内容を基に、対象地の関係者や地権者との交渉を行い再開発準備組合などの設立を促し、40年度を目標に駅周辺空間を再整備する考えだ。
応募要件は、市街地再開発事業への参画、完遂実績が複数ある不動産開発業者や総合建設会社など。堺東エリアの市街地整備の方向性や拠点整備、ウォーカブルな空間形成の推進について民間アドバイザーが助言、提案する。
対象地の面積は約40f。西側に堺東駅があり、北側に府道12号堺大和高田線、南側に府道2号大阪中央環状線、西側に阪神高速15号堺線が通っている。七つのゾーンに分け、多様な人が集い交流する「クロスプレイス堺東」をテーマに新たな駅周辺空間を構築する。
堺東駅を中心とした堺東駅街区ゾーンは、南海高野線の連続立体交差事業を受け、堺市の中心としてシンボル性のある駅街区へと再編する。老朽化した駅施設に商業・業務・宿泊などの機能を充実させる。また、駅前広場には人が滞留する空間として新たなデッキを整備する考えだ。
対象地の中央を通る大小路筋の北側では、駅北口ゾーンでコインパーキングなどの低未利用地を更新して商業施設を導入し、ウォーカブルな空間を形成する。商店街ゾーンでは、老朽化した施設の防災力向上に向け、リノベーションを可能にする規制緩和を進める。瓦町公園ゾーンでは、商業・業務機能を導入するとともに、公園の再整備を計画している。
大小路筋の南側には市役所など行政機能が集中しており、堺郵便局(堺区南瓦町2ノ16)の東側に位置する空き地の利活用などを検討し、人の集う都市機能を導入する。大阪中央環状線沿いに位置するフェニーチェ堺周辺ゾーンにも、低未利用地の更新による商業施設を導入し、ウォーカブルな空間形成を目指す。