県測量設計業協会(澤克生会長)は8日、県土整備部の小田原聡志部長らと懇談し、業務効率の向上に向けてインフラ分野のDXとBIM/CIMのロードマップを早期に提示するよう求めた。県土側は県独自のBIM/CIM推進計画を年度内に策定する見通しを示した。
DXの推進で、県測協はBIM/CIM(3次元測量設計)に取り組むためには多額の設備投資が伴うと主張。早い段階で年次スケジュールを固めるよう要望した。
これに対し県土は、業務効率化やインフラ管理などを盛り込んだ建設DXマスタープランの暫定版を7月に作成したとし、引き続いて具体的な実施内容を追加して年度内に策定すると説明した。
BIM/CIM推進計画についても、県測協内の勉強会での意見や国、先行自治体の事例を参考にして今年度の策定を目指す考えを伝えた。
県測協側は、BIM/CIMの認識に本庁と出先機関とで温度差があると指摘。県土は各事務所のDX推進委員を通じて情報を共有していきたいと答えた。
このほか業務量確保や電子契約、若手の人材育成などを巡って意見交換。うち人材の確保では県土が、県内の学生を対象に企業ガイダンスの開催を検討していると説明した。県測協の澤会長は「担い手不足は緊急の課題」と危機感を示し、魅力発信に官民を挙げて取り組むよう要望した。
日刊建設工業新聞