北陸地方整備局は9日、「国道116号美咲町・新光町電線共同溝PFI事業」について、特定事業に選定したと発表した。
同事業は、道路の防災性の向上、安全で快適な通行空間の確保、良好な景観の形成や観光振興の観点から、新潟市中央区美咲町1丁目〜新光町地先の2・92キロ(道路延長1・46キロ)で電線共同溝の設計、工事、維持管理を行うもの。事業方式はBTO。2024年3月ごろに事業契約締結を行い、31年3月ごろの完成・引き渡し、53年3月末の事業完了を予定している。
PFI事業としての客観的評価をみると、同局が直接実施するのに比べて、現在価値換算後で約11・1%のVFMが見込まれる。主な定性的効果として▽複数の業務・工事と各段階での調整業務を一括発注することで、効率的・効果的な事業計画調整、工期短縮などが期待できる▽管理まで見据えたフロントローディングにより、調査設計段階において精密に現況埋設物等を把握し、埋設物の占用者との円滑な協議により、効率的な詳細設計が期待できる▽調査設計段階から施工段階、維持管理までの関係機関協議や地元調整等をワンストップ体制で行うことで、管路埋設の同時施工や早期の地元合意形成が図られる▽沿道の良好な景観の形成、並びに電柱の倒壊防止および緊急輸送路の確保などによる災害防止効果の早期発現等―などから特定事業が適当とした。
今後のスケジュール(予定)は、9月ごろに入札公告と入札説明書などを公表・交付し、10月ごろに第一次審査提出資料(参加表明書等)を受け付ける。24年1月ごろに選定事業者を公表する。