建設新聞社
2023/08/09
【東北・青森】WTO青ぶな山トンネル本坑を公告
東北地方整備局は8日、WTO対象一般競争入札の「国道103号青ぶな山トンネル(子ノ口(ねのくち)側)工事」を公告した。総合評価は技術提案評価型S型。段階的選抜方式の対象。
参加資格は一般土木工事1200点以上の単体かJV。企業・技術者とも2008年度以降に元請けで完了したNATM工法によるトンネルで内空断面積55平方b以上かつ施工延長1400b以上の施工実績があること。技術者はこのうち全工期に従事した経験を求める。
申請書の提出は9月8日まで。1次審査の結果通知は10月10日まで。2次審査の申請書と技術提案書等は同31日まで、見積書は11月16日まで受け付ける。入札の締切は2024年1月30日とし、2月6日10時に開札する。
青森県の十和田湖北東に建設している全長約5・2`bの国道103号青ぶな山バイパスは、幅員狭小、線形不良、急勾配といった現道の課題を解消する事業。うち大部分を占める青ぶな山トンネルは、本坑が延長4562b、幅員7・5b、内空断面積約56平方b。避難坑が延長4573b、幅員4b、内空断面積約16平方b。
13年度から直轄権限代行で着手。先行して避難坑から着工しており、終点南側から約4`bを熊谷組・伊藤組土建JV、起点北側から数百bを五洋建設が施工した。設計はパシフィックコンサルタンツが担当している。
避難坑の残る延長156bを、起点北側から小断面NATMで掘削し、避難坑を貫通させる。また本坑掘削に着手し、終点南側から延長2258bまでNATMで掘削して覆工コンクリートまで施工する。坑門工とトンネル仮設備を含む。
主な使用資材はコンクリート約2万9500立方b、H型鋼約920d、ロックボルト約580d。工期は27年9月10日。随意契約による2期工事を想定しており、2期分は本坑の延長1614bが対象で、1期分と合わせて3872bを施工予定。
技術提案の課題は▽掘削時の地山安定確保に配慮した施工方法(補助工のうち先受工を除く)▽掘削時の湧水処理方法(トンネル坑外は除く)▽トンネルの維持管理性の向上▽現場施工または施工管理でICT活用等による効率化・省力化につながる取り組み−の4提案。
なお発注見通しによると、本年度に整備局が道路事業で発注する唯一のトンネル掘削工事。
提供:建設新聞社