室戸市は7月31日、第2回庁舎整備事業に係る意見交換会を開いた。庁舎移転で想定規模を縮小したことや現庁舎を耐震補強する場合、改修工事に加えて防災機能の移転、新西庁舎の建設を行うことについて市がそれぞれの整備内容案を説明し、議会に意見を求めた。
移転後の庁舎規模は住民説明会などで示された意見を反映し、延べ床面積約4500平方bと当初の計画からボリュームを抑えた。保健介護課など出先機関の集約化を行わないことや供用開始までの職員数の減少を踏まえた上でまとめた。
現庁舎を耐震改修する場合は、基礎免震装置の設置を盛り込むことに加え、今後30年間利用することを想定。また、今後の調査や耐浪性診断の結果などを見て、津波対策として1階部分のピロティ化や防潮壁の設置を基本設計に反映する。改修後30年が経過したころに移転する想定で、その際の規模は延べ床面積約3700平方b。
防災機能の移転については、既存施設の活用と新設を検討した。新たに防災センターを建てる場合、規模は延べ床面積約500平方bを想定。
新西庁舎は現在の西庁舎を解体し、跡地面積約1110平方bに建設する。規模は鉄骨造2階建て。建築面積は750平方b。1階を来客用の駐車場、2階を執務室、屋上を公用車用の駐車場として使用する。屋上に繋がるスロープや現本庁舎の2階部分と新西庁舎を接続する渡り廊下、エレベーターなども整備する。
植田壯一郎市長は「庁舎の耐震化を行うか移転を行うかの背景にはさまざまな問題がある。より密に意見交換をする中で、できるだけ詳細に問題を解明しながら対策を見出していきたい」と述べるとともに、9月の議会後調査業務を委託し、「調査結果に基づいた提案を市民や議会の皆さまに示す」と話した。
提供:建通新聞社