日本工業経済新聞社(群馬)
2023/08/07
【群馬】前橋市が清里浄水場で建て替え計画
前橋市は清里浄水場(池端町480)の更新事業について、2024年度の工事着手を目指している。老朽化への対応に加えて、駒寄SIC産業団地の造成に伴い移転するもので、用地買収の進捗状況などを見て最終的に判断する。工事は3カ年での実施を想定。350立方m規模の配水池2基を中心に施設を整備する。設計は利根設計事務所(前橋市)がまとめているところ。
整備を計画している駒寄SIC産業団地の敷地のうち、現在の浄水場は南西部、水源としている深井戸は北東部に位置している。移転は施設老朽化への対応に加えて、駒寄SIC産業団地の整備への対応も含めたものとなる。
水源から浄水場へは敷設している管で水を引いているものの産業団地整備にあたり、事業に関する工事で干渉してしまうなどの課題があることから、既存浄水場を水源にまとめることで対応する。
新しい浄水場は、350立方m規模で2基の整備を予定。材質はステンレス製を想定している。躯体は地上式で整備する方針となる。配水方式については、既存と同じくポンプ加圧式を想定している。
このほか、紫外線処理装置や薬注施設、自家発電施設、送水ポンプなどを設置する建屋はRC造平屋、床面積100u程度で建設を予定する。設計は22年度に委託しており、現在も作業を進めているところ。
既存浄水場は、新施設の供用開始後に解体を予定。配水池はRC造で矩形の700立方m規模となっている。
浄水場など施設の更新は、21年度に改訂した水道ビジョンに位置付けられている。現在、工事が進む敷島浄水場や荻窪受水場、上柴配水場のほか、24年度の工事を計画している清里浄水場の更新も含まれている。また、年内の着工に向けて発注準備が進む中之沢浄水場も更新施設として設定されている。
今後着手する事業としては、野中浄水場ほかの更新や田島浄水場の増改築、富士見北部受水場(仮)の新設などが盛り込まれており、今後事業着手に向けた準備が進められていくこととなりそう。