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　県立博物館（鳥取市東町）の改修整備に向けた議論が再スタートを切った。学識経験者らで組織する博物館協議会は１日、08年６月にまとめた基本構想を確認。このなかで国史跡・鳥取城跡地にある立地条件から、改修には文化庁協議を急ぐよう事務局に要請した。
　改修基本方針の検討は、県立美術館の25年春オープンに道筋がついたことから、利用者ニーズや社会情勢の変化を踏まえ再検討することになった。
　建物は50年以上が経過し、耐震化されておらず、バリアフリーにも対応していない。
　事務局は基本構想の課題と今後の協議スケジュールを提示。委員は「改修計画がまとまる前に文化庁と相談を」と、史跡内での改修に手戻りがないよう指摘。一方、「場所はここに絞らなくてもいい」と、移転を含めての検討提案があった。また、想定するＰＦＩ手法の活用では「博物館の役割に（ＰＦＩは）そぐわない」といった意見も寄せた。
　次回11月の協議会では、あるべき機能や運営など基本方針の方向性を議論し、年度末にハード内容を検討。来年６月に素案を作成し、同８月に最終案をまとめる。
　改修に向けた最短スケジュールは、24年にＰＦＩ可能性調査を実施して整備、運営手法を決定。25年に実施方針を公表し、26年に事業者を決めて27年から改修工事に入り、30年のリニューアルオープンを目指す。

日刊建設工業新聞