栗東市は、下戸山地先で計画している十坪橋補修整備事業について、来年度当初予算案に下部工修繕費を計上する方針で工事内容等の精査を進めている。
予算措置後は、出水期を避けた工事を行う考えから来年(令和6年)9月頃に発注、10月頃の着工を目指していく。工期は5ヵ月程度を想定。主な工事内容は、経年劣化による主桁・横桁のひび割れや床版の鉄筋露出の修繕・補修がメイン。
その後は、25年度から上部工の修繕に着手する。こちらも出水期を避ける考えから10月頃の着工を目指す方針。工期は6ヵ月程度を見込んでいる。主な工事内容は、防護柵や伸縮装置の整備など。これらを年度内に完成させ、同事業を完結させる考えだ。
対象となる「十坪橋」は、1967年(昭和42年)に下戸山地先の市道下戸山岡線上に整備。橋長27b、幅員7・3b、上部工形式はPC桁プレテンT型、下部工形式は重力式橋台、橋台2基で構成。2019年度(令和元年度)に実施した現状調査(老朽化調査)の中で修繕・補修が必要な箇所を発見、過年度に関係者らとの協議を重ね、来年度からの工事着手となった。
同市は、市内357橋の橋梁を管理しており、このうち直近5年間の橋梁点検の結果、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい、もしくは早期に措置が必要と判断される橋梁は178橋となっている。これらの約93%が、20年後には建設後50年以上の高齢化橋梁となり、維持・修繕のための費用が今後ますます増加すると考えられる。市はこの178橋を対象に、従来の損傷が大きくなってから補修を行う事後保全型の修繕から、損傷が小さいうちに計画的に補修を行う予防保全型の修繕に切り替え、維持管理費用の削減を図ることを目的に18年度(平成30年度)橋梁長寿命化修繕計画を策定。今回の事業は、その一環として実施する。
提供:滋賀産業新聞