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新建新聞社
2023/08/01

【長野】大町建 大町市街地区間のルート帯案を比較評価

農地や住宅地等への影響面で差が出る
松本糸魚川連絡道路の住民説明会で説明
 県大町建設事務所は、松本糸魚川連絡道路「大町市街地区間」のルート帯3案を比較した内容を、7月30日の住民説明会で発表。主要拠点へのアクセス性や長野自動車道までの所要時間に差はなかったが、土地利用への影響に関して、Aルート帯とBルート帯は農地、Cルート帯は住宅や商工業地への影響が大きいとした。事業費は約260〜270億円。
 比較したのは、評価項目に設定した◇交通◇環境◇土地利用・市街地整備◇社会・地域経済◇事業性―の5分野13項目。土地利用への影響を見ると、各ルート帯に占める住宅地・商業地・工業地の面積および戸数は、Aルート帯は住宅用地が約2.55ha/116戸、商業用地が約0.66ha/9戸、工業用地が約0.5ha/20戸。Bルート帯は住宅用地が約2.5ha/102戸、商業用地が約0.67ha/10戸、工業用地が約0.68ha/28戸。Cルート帯は、住宅用地が約3.31ha/145戸、商業用地が約0.96ha/15戸、工業用地が約0.91ha/21戸。
 農地への影響では、Aルート帯は農振農用地の通過延長が約6.5km(面積約54.4ha)で不整形農地区画が約350区画。Bルート帯は同通過延長が約6.1q(同約50.1ha)で、不整形農地区画が約340区画。Cルート帯は、同通過延長が約4.9q(約37.5ha)で、不整形農地区画が約300区画を見込んだ。
 事業性の分野では、Aルート帯の事業費が約260億円(工事費約175億、用地補償費約85億)、Bルート帯が同約270億円(工事費約180億、用地補償費約90億)、Cルート帯が同約270億円(工事費約170億、用地補償費約100億)を試算した。維持管理費は、Aルート帯が年間で約8600万円、Bルート帯が同約8700万円、Cルート帯が同8300万円。各ルート帯とも、JR跨線橋延長と箇所数は、延長約340m、2カ所とした。一方で、「高瀬川」渡河部の橋梁は、Aルート帯は延長約460m、B・Cルート帯は延長約330mを予定している。
 説明会は、同様の内容を8月1日に予定しているほか、同月10・11日でオープンハウスを市役所で開催する。これらで寄せられた意見を踏まえ、3ルート帯案の優位性を評価する。

提供:新建新聞社