秋田市はこのほど、豪雨災害復旧に充てる27億4,465万7,000円の予算を専決処分した。内訳は農地農業用施設1億9,000万円、林業施設1億4,780万円、公共土木施設7億2,547万円、公立学校施設1億8,799万9,000円。秋田市民交流プラザ等修繕経費に1,769万3,000円など。主に修繕箇所の修繕費、土砂撤去や清掃の役務費、設計が必要な箇所の業務委託費に充てる。
このうち農地農業用施設は、修繕費で水路や農道40カ所程度の修繕、役務費で40カ所程度の土砂撤去、設計費約1億5,000万円で50カ所程度を設計する予定。被害が大きかったのは岩見川沿いの河辺新寺田地区など。
林業施設で修繕費を充てるのは湯の里線(上新城)、金山滝線(太平)、道川線(上新城)、役務費を充てるのはこれら3路線と小山線(豊岩)、委託費を充てるのは黒川線(金足)、湯の里線(上新城)、砂子渕線(河辺)、青長根桧沢線(下浜)、黒沢線(太平)、金山滝線(太平)、柳台線(河辺)。林業施設には工事費も含まれており、土砂崩れが発生した添川地区の土砂撤去に充てる。
公共土木施設では、道路67路線に5億2,830万円、14河川に1億2,470万円、22公園に7,247万円を充てる。道路で被害が大きかったのは地下道の冠水が発生した川尻広面線(制御盤、排水ポンプ、照明等)など。河川で被害が大きかった湯ノ里川(上新城)では、河道閉塞に伴う土砂や倒木の撤去、掘削などが行われる予定。設計委託が必要なのは7路線となっている。
公園施設で被害が大きかったのは、太平山リゾート公園内の法面崩落など。雄物川河川緑地の野球場ではグラウンドの表層が剥がれており、設計を行って整備方針を検討する。
公立学校施設で専決処分の対象となっているのは小中学校23校で、太平小学校や岩見三内小中学校などで床上浸水が発生した。清掃や土砂撤去、修繕費は主に被災した床材に充てる予定。
秋田市民交流プラザ等の修繕費は、冠水したエレベーター2基(秋田拠点センターアルヴェ側、ポポロード東側)の機器類交換に充てるほか、自転車駐輪場側の上りエスカレーターでも浸水があったため、今後、被災状況を把握して対策を検討する。
なお、専決処分を充てる箇所数や予算内訳の一部は現時点の見込みであり、これから変動するものもある。
提供:秋田建設工業新聞社