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滋賀産業新聞
2023/07/31

【滋賀】県湖北農振 米原市弥高地先ため池「東野溜」の耐震化改修

 県湖北農業農村振興事務所は、米原市弥高地先の耐震性が不足しているため池「東野溜」について、農地防災事業(ため池整備事業)緊急防災工事として県営事業に新規採択。23年度は県から詳細設計と測量試験を発注し、24年度にも初弾として仮設工事を発注・施工したい考え。25年度は洪水吐と取水設備の改修工事を発注・施工すると共に堤体改修工事も発注・着工し、堤体は2ヵ年で施工する計画。事業費は総額1億6485万円を投じ23〜26年度の4ヵ年で全体完了させたい考えだ。
 農業用水などに利用されている「東野溜」(弥高字川畑418)は、99年に整備された堤高4・76b、堤長114bの堤体と、取水施設1ヵ所、洪水吐1ヵ所を備えた貯水量3000立方b規模のため池。83年に洪水吐改修を行っているが老朽化が進み米原市が13年度実施した耐震診断で耐震性が不足しているとの判定結果を受けており、決壊した場合の浸水区域に家屋や公共施設が存在し、人的被害を与える恐れがある―とする県の米原市21ヵ所の「防災重点ため池」に指定されている。
 改修計画によると、取水施設は斜樋(スライドバルブ)および底樋(スライドゲート、底樋管)を改修し、洪水吐は(B1・6b、H0・3b)は越流方式で改修。堤体は置換工法による堤体土補強工事と法面保護工(張ブロックt12a)を実施。漏水防止対策として遮水シート工法で全面改修を行う。
 総事業費は1億6485万円で、このうち工事費は堤体工9235万1000円と洪水吐工396万2000円、取水施設工1893万9000円、仮設工1348万8000円を合わせた計1億2840万円、2860万円を測量試験費(測量設計費・現場管理費)に充当する。
 東野溜のため池整備事業は、補助事業採択申請に向け、米原市が21年度耐震化整備事業計画策定業務をキタイ設計長浜事務所(長浜市)に、測量業務を新明(米原市)にそれぞれ委託し完了。22年度の申請手続きまでを市で実施し、23年度の新規事業採択をもって県に所管が移り、今年度の詳細設計から24年度の工事着工、26年度までの施工を県で行う見通し。

提供:滋賀産業新聞