北条砂丘(北栄町)の風力発電事業について、県環境影響評価審査会(会長・笹岡直人鳥取大学工学部教授)は24日、環境影響評価方法書に対する意見の最終まとめに入った。
方法書は事業者のJR東日本エネルギー開発(東京都千代田区)が作成した事前調査手法を記載した文書。審査会では過去2回の会合で出された質問に事業者が説明し、審査会意見の取りまとめを検討した。
これまで委員や県、関係市町が指摘した事項をもとに▼環境影響調査で得られた情報を積極的に開示すること▼建設中の北条道路への影響▼騒音、超低周波音、振動▼動植物への影響―など40項目以上にわたって検討。県の担当者は、海岸保全区域内の建設に法的根拠を求めた。
今後、審査会は8月中に意見を集約。知事意見として9月初めに経済産業省に提出する。
風力発電施設の計画は、国道9号沿いの北条砂丘に発電機5〜7基を設置する。1基当たりの出力は4200〜6600`h。事業者は2027年に着工して29年の稼働を目指している。
環境影響評価に基づく手続きは方法書に次いで、調査の結果などを示す準備書の作成がある。
日刊建設工業新聞