草津市はこのほど、木川町地先で検討していた「新田第1橋整備事業」について、手法を改修に決定した。近く工事発注を行い、年度内完成を目指していく考えだ。
市道木川川原線に架かる同橋は、旧草津川に架設された橋長23bの鋼桁橋で71年(昭和46年)に建設。老朽化に伴い過年度に安全度調査を行った結果、主桁・支承部・横桁や床版、下部などに修繕が必要と判明。新たに橋の架け替えを行う案や、河川に盛土し道路を設置するか、改修し修繕部分の改良や補強するかなど、様々な手法を比較した結果、総合的な観点から改修の実施を決定したとのこと。
なお、実施設計は近畿設計測量(大津市)が担当している。
同市が管理する橋梁463橋のうち、架設年度が把握できている橋梁は270橋あり、14年度(平成26年度)末時点で50年以上が経過している橋梁が8橋なのに対し、20年後には83橋と急激に増加する。市はコスト縮減のためには、損傷が大きくなる前に予防的な対策を行う「予防保全型」の維持管理へと転換し、橋梁の長寿命化を図ることが必要と判断。将来的な財政負担の低減および道路交通の安全性の確保を図るため、14年度(平成26年度)橋梁長寿命化修繕計画を策定。同計画を軸に計画的に橋梁整備を推進していく。
また、市は県管理橋の整備促進も陳情・要望を進めている。県は建設から50年以上経過する橋の割合が増加し、対策を講じなければ20年後には全体の80%が更新時期を超える現況から、過年度に県内各所に架かる3037橋を対象に修繕計画を策定。その中に、草津管内にある対象橋が多くあり、それらの早期着手を呼び掛けている。現在県が認識している管理橋の構造形式は、RC橋とBOXを含めたRC構造の割合が57%占めており、橋長15b未満の橋梁は約71%。14年から5年に1度実施している法令点検で橋梁の状態把握に努めており、健全性の低いものから順次予算化し、良好な状態へと改善しているところ。市は、県とより密な関係性を築き、県民・市民に更なる安全な交通網を提供していくために、今後も意見交換等を推進していく方針だ。
提供:滋賀産業新聞