愛媛県は、県民文化会館の南側県有地約1fの活用方策を検討する。さまざまなアイデアや意見を反映しながら検討するため、個人・法人を対象にアイデアの募集を開始した。求めるのは▽県の瀬戸内エリアでの中核拠点性の向上につながる「集客・交流施設」の整備▽アイデアの実現に当たっての民間活力の活用方法―の2項目。8月18日まで県ホームページ掲載のフォームで提案を受け付ける。
対象地はかつて文化交流施設としての整備を想定し2003年8月に民間から購入した土地で、松山市南町2丁目の6222平方bと南町1丁目の4075平方b。県は文化交流施設の基本構想を策定したものの、財政難を理由に計画を凍結。その後駐車場としての活用が現在も続いている。
県は6月県議会定例会でこの県有地の活用策について、瀬戸内エリアで中核拠点となるための重要な課題とし、文化交流施設整備の方向性を残しながら民間からもアイデアを募り、県として検討することを表明していた。
その際、中村時広知事は県都松山市のまちづくりビジョンの重要性に触れ「県内には大規模な会議が開催可能なホテルなどが減少しており、都市間競争力が低下している」と危機感を募らせており、こうした機能の確保にも含みを持たせている。
所管は企画振興部総合政策課政策企画グループ。同課によると、文化交流施設をはじめ、最近は民間の経済団体などによる水族館の建設候補地に挙げられたこともあったものの、これらにとらわれず幅広い自由な視点でアイデアを求める。
一方、県民文化会館を含めた活用や利用促進にもつながるアイデアであればより望ましいとし、個人・法人だけでなく、商工や観光関係の団体からも提案を求めていく。
提供:建通新聞社