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日本工業経済新聞社(埼玉)
2023/07/25

【埼玉】千葉・神奈川・埼玉/三県連絡協議会を開催/全議題を関東甲信越ブロック会議へ提案する方向で賛同

 千葉・神奈川・埼玉の各県建設業協会による「三県連絡協議会」が19日、東京・中央区の鉄鋼会館で開かれた。秋に開催される関東甲信越ブロック会議の前段となるもので、今回は埼玉県建設業協会(小川貢三郎会長)が当番県として小川会長が議長を務め議事を進行。各県協会が持ち寄った議題いずれも他県の賛同が得られたことから、全ての議題を提案することを決めた。
 埼玉県協会からは小川会長のほか、副会長の島村健氏、関根信次氏、関根勇治氏、真下敏明氏、古郡栄一氏、専務理事の磯田和彦氏が出席。開催県会長あいさつで小川会長は冒頭、山崎篤男専務理事をはじめ、出席した全国建設業協会(全建)の幹部に感謝の意を伝えた後、「近年、わが国では、豪雨災害が激甚化・頻発化しており、各地で甚大な被害が発生している。災害は忘れた頃にやってくると言われていたが、現状では、災害は忘れる前にやってくる、災害は忘れないほどやってくるという言葉が語られている。地域の守り手として、建設業に期待される役割はこれまで以上にますます重要度を増している」との考えを述べた。続けて「防災減災、国土強靭化のための5か年加速化対策も3年目を迎え、計画は着実に推進されているが、先の国会において改正国土強靭化基本法が成立した。これにより現行の加速化対策の後継となる計画策定が法制化されることになり、中長期にわたり事業を進める基盤が構築された。今後、継続計画の期間や規模が決められるということになる。本日各県から議題として提出された中期計画の早期の策定と現行計画を上回る予算規模が確保できるよう、われわれとしてもしっかりと要望してまいりたい」と実施中期計画の早期策定に期待した。さらに、来年4月から時間外労働の罰則付き上限規制が適用されることについては「建設業においても時間外労働の抑制といった働き方改革や生産性の向上は待ったなしの状況。こうした中、会員企業が安定した経営のもとで、社会資本の整備や維持、管理、災害対応にしっかりと取り組むことができるよう、発注者を始め、関係各方面へ支援や協力要請等しっかりと取り組んでいかなければならない」との考えを示した。
 続いて全建の山崎専務理事は、国土強靱化基本法の改正について「この法律の一番の目玉は、実施中期計画を法律で策定しなけらばならないとしたこと。これまでの5か年加速化対策は法律に基づかない閣議決定だけでやる計画だった。今後は法律に基づく根拠の強いものとしてやらなければならないということで大きな意味はある」と評価した。
 その後、各県からの議題を、中期計画の早期具体化と計画的安定的な予算確保等、働き方改革、改正品確法の市町村への徹底、工事不調による担い手確保、総合評価における賃上げ加点の大きく5つに分類して意見交換。全建本部役員の助言を交えながら議論を進めた。埼玉県協会からは、改正品確法や運用指針が、地域建設業に密着している市町村に十分浸透していないとして、適切に実行されるよう指導徹底をお願いしたいとする議題が提出され、他県からも賛同された。