建通新聞社
2023/07/25
【大阪】府有建築物の新築・建て替え ZEB Readyを目指す
大阪府は7月21日、第3回おおさかカーボンニュートラル推進本部会議(本部長、吉村洋文知事)を開き、府有建築物のZEB化について、今後計画する府有建築物のエネルギー消費性能を、原則ZEB Ready相当とする推進方針案を審議し、承認した。
吉村知事は、「大阪・関西万博でも、カーボンニュートラルを実現する社会をテーマの一つとしている。カーボンニュートラルは世界全体で目指していく目標だ」と述べた。また、「特に府立高校や警察署の建て替えにおけるZEB化の取り組みを推進してほしい」と強調。コスト面の検討を含め、府有建築物をいかにゼロエネルギー化させるかが重要だとした。
府有建築物の新築(建替えを含む)におけるZEB化推進方針は、「2030年度までに新築建築物の平均でZEB Ready相当を目指す」という国の目標を踏まえ策定。50年にカーボンニュートラルを実現するため、今後大阪府が建て替えや新築を計画する府有建築物のエネルギー消費性能は、原則ZEB Readyを目指す。建築物の用途や特性などから実現できない場合でも、ZEB Oriented相当とする。
同方針の実現に向け、今後「大阪府地球温暖化対策実行計画(事務事業編)」にZEB化推進方針を盛り込む他、「府有建築物の整備における環境配慮指針」をZEB Readyの基準に引き上げる。
会議ではこの他、産業・業務や家庭、運輸など各分野での取り組みによる目標削減量や、重点取り組みにおける目標値と進捗状況について報告した。
府では、50年に温室効果ガス排出量実質ゼロを目指し、持続可能な経済成長と地球温暖化対策の推進を図るため、取り組み方針などを府庁全体で協議し推進している。まずは、30年度に温室効果ガスの排出量を、13年度比で40%以上削減することが目標だ。