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建設経済新聞社
2023/07/21

【京都】芸大キャンパスの跡地活用プロポ 9月中にも活用事業者公募へ

 京都市は、今年10月に京都駅東側の崇仁地区に移転する京都市立芸術大学(西京区)について、移転後の跡地の活用事業者選定に公募型プロポーザル方式を採用。9月中にも公募を行う方針。
 7月18日開催の市会総務消防委員会で芸大移転後の跡地活用について質疑があり、市は「公募型プロポーザルの実施に向け、公募条件の詳細や審査の視点などを織り込んだ募集要項の作成を進めている。現在募集している市民公募委員のほかに、地域の代表、学識経験者、公認会計士から成る選定委員会を8月中に立ち上げ、まずはプロポーザルに向けた募集要項を審査する予定。その上で芸大が移転する10月まで、できれば9月中には公募を開始し、事業者からの提案を募っていきたい」と見通しを示した。
 「芸大の移転を念頭に策定された西京区・洛西地域の新たな活性化ビジョン、西京区の基本計画に掲げる魅力のあるまちづくりを推進し、ひいては京都全体の活性化に寄与するものとなるような活用を進めていく。その上で洛西地域への新たな人の呼び込み、賑わいや雇用を創出し、若者世代の定住につなげていく。そういったことが実現できる活用計画を募集していきたい」と述べた。
 跡地の用途地域が第1種中高層住居専用地域で建築物の規制が厳しいとする指摘について、「当該地は、高低差や既存建物などの関係で活用の難しい土地で、建築物の用途も一定制限されるところでもある。事業者の公募にあたっては、周辺地域との調和が前提となるが、現行の用途規制に捉われない提案を広く求めていきたい」と考えを示した。
 公募開始後のスケジュールについては「応募期間を数ヵ月設け、応募のあった活用計画を選定委で審査する。できれば今年度内には優先交渉事業者を決定したいと考えている。その後、採用された活用計画の内容に応じて、都市計画の見直しが必要となる場合には都市計画局などと連携を図りながら手続きを進めていきたい。並行して10月の芸大移転後、令和5・6年度の2ヵ年をかけて土壌の調査を行う。これらの手続きを経て、最終的に優先交渉事業者との契約になる」と述べた。
 なお、公立大学法人京都市立芸術大学は、沓掛キャンパスの土地を京都市に返納する。崇仁キャンパスへの移転により不要となる財産は京都市西京区大枝沓掛町13−6の地積6万8601u。帳簿価格は33億6000万円。
 市は9月市会に関連議案を提出する予定。不要財産の納付の認可、定款の変更を経て、10月に総務省及び文部科学省へ定款変更の認可申請を行う。