香取市は、旧・湖東小学校と旧・八都第二小学校の利活用事業者を選定するための公募型プロポーザルの実施に向けた準備を進めている。旧・湖東小学校は8月下旬、また旧・八都第二小学校については年度末までに募集要項などを公表する見込み。利活用に当たっては、土地を有償の賃貸借契約、建物は無償の使用貸借契約とし、原則10年間の契約を結ぶ予定。募集に際して事業内容は限定せず、校舎や体育館などの活用により、地域産業の振興、雇用促進、住民サービスの向上など地域活性化への寄与を求める方針だ。
旧・湖東小学校に関しては2020年度、公募型プロポーザルにより利活用事業者を募集し、ペットと共に過ごせるホテル・グランピング施設を提案したガードワンを優先交渉権者に選定。しかし、21年3月、同社は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を理由に辞退を申し出た。
旧・湖東小学校は八筋川甲1993―2に所在。都市計画区域内にあり、用途地域は無指定。貸付対象面積は1万3364uとしていた。建物は、RC造2階建て、延べ床面積1892u、1995年度建築の校舎と、RC造2階建て、延べ床面積708u、95年度建築の屋内運動場など。
旧・八都第二小学校の利活用に向けては、2022年度に公募型プロポーザルによる事業者募集を実施。飲食事業、宿泊事業、温浴事業を核とした地域複合施設を提案した串カツ田中ホールディングスを優先交渉権者に選定した。しかし、同社は1月、物価高騰や新型コロナウイルス感染症拡大などの影響を理由として、辞退を申し出た。
旧・八都第二小学校の所在地は、仁良1038―1。都市計画区域内にあり、用途地域は無指定。貸付対象面積は1万1347uだった。建物は、RC造3階建て、延べ床面積1834u、1986年度建築の校舎と、RC造2階建て、延べ床面積839u、1989年度建築の屋内運動場などがある。
市内において利活用の方向性が決定していない廃校施設は12件。地区別の内訳は、佐原地区5件(旧・湖東小学校含む)、山田地区5件(旧・八都第二小学校含む)、小見川地区1件、栗源地区1件。ほとんどの校舎や体育館は新耐震基準に適合している。
松田博昭・総合政策部長は、廃校施設に関して「今後、事業者への聞き取り等を行うほか、引き続き、他自治体の取り組み事例等についても注視し、利活用の積極的な推進に努めていく」との考えを示した。