東日本建設業保証富山支店は、2023年6月分の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
請負金額は140億900万円で、前年度同月比11・9%の減。北陸地方整備局で大きく減少したことが主な要因であり、ダウンは23年度に入ってから初めて。
発注者別の請負金額を見ると、国は同51・5%の大幅減。北陸地方整備局では昨年同期に、(1)利賀トンネル(河床進入)工事(2)伏木富山港(新湊地区)岸壁(マイナス14メートル)(中央2号)(改良)築造工事(3)粟島地区道路改良工事(4)庄川・太田上流護岸災害復旧その2工事−の大型保証があったが、今年6月は大型工事(3億円以上)の保証取扱が0件だったことから、29億円減と大幅な落ち込みとなった。
独立行政法人等は、同317・4%増と顕著なアップを示した。ネクスコ中日本の26億円増が押し上げた格好だが、保証内容は継続工事分の3件となっている。
県は同13・6%減。農林水産部では件数が昨年の66件から58件に減少したことで、4億円のダウンとなった。
市町村は同24・2%の減。このうち富山市では、継続工事分である堀川小学校校舎改築主体工事の保証があり、5億円増加した。氷見市で6億円、射水市では4億円それぞれ減少。
一方、4月から6月の23年度累計請負金額は、同7・9%増の480億5100万円。過去5カ年の推移は件数が最下位、請負金額は下から2番目の状況。北陸地方整備局で大きく減少したものの、ネクスコ中日本で顕著な伸びとなり、全体としては前年同期を上回っている。
主な内訳を見ると、増加はネクスコ中日本118億円、高岡市9億円、県土木部4億円。減少は北陸地方整備局39億円、ネクスコ東日本9億円、射水市と氷見市が各6億円、入善町5億円、県企業局4億円。
市町村別の前払金保証取扱高累計は、高岡市が約33億円でトップ。富山市28億円余、砺波市約8億円、氷見市と南砺市が6億円余で続いた。
工事場所別の前払金保証取扱高累計は、南砺市と富山市、小矢部市、高岡市などで増加。射水市や黒部市、砺波市、朝日町などで減少。
なお、工事場所別保証取扱高累計(4〜6月)における東日本地区23都県との比較では、件数が三重、秋田に次ぐ下から3番目、請負金額は山梨に続き、下から2番目の水準となっている。