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建通新聞社(神奈川)
2023/07/12

【神奈川】県警 白線摩耗点検にAIツール

 神奈川県警察は、道路標識標示点検車両に搭載したスマートフォンカメラの画像を活用し、白線などの摩耗状況をAIで検知・判断するツールを導入する。関連事業として、県では横断歩道の補修に2億6900万円を手当てしており、2024年度までに6割以上が消えている横断歩道の補修を完了する見込み。
 標識標示点検委託業者の車両にスマートフォンを搭載して道路を撮影し、撮影した画像からAIツールによって道路標示などを自動で検知した上、撮影箇所の特定・摩耗具合の判定・摩耗距離の測定を行う。摩耗率50%以上から補修対象と判断されるため、消えかけている標示から優先的に補修に着手することが可能となる。
 車両で走行するだけで摩耗状況が自動判定できるため、従来の目視点検や委託業者が手動で撮影した画像による点検作業に比べ、より効率的な点検が行える他、これまで把握が困難だった長距離にわたる黄色中央線の摩耗診断も可能となる。
 AIツールでは県所管の区画線などの判定も同時に行えることから、県は県警からデータの提供を受け、区画線の補修に活用する。また、市町村に対しても県からデータを共有し、県内の区画線の6割を占める市町村道の早期補修に役立てるとしている。
 区間線の新設に対しては国庫補助があるが、白線の引き直しを含む補修事業は補助対象外のため、県は国に対して区画線の補修も補助の対象に加えるよう要望している。

提供:建通新聞社