県クリーンエネルギー産業振興課は、秋田市下新城に整備する再エネ工業団地「下新城地区工業団地(仮称)」に安定した電力を供給するため、体制構築の調査についてプロポーザルを実施。書面審査の結果、400点満点中284点で日立パワーソリューションズが受託候補者に選定された。事業者と調査内容などの詳細を詰め、月内に契約締結する見通し。
下新城地区工業団地(仮称)は、本県の豊富な再生可能エネルギーポテンシャルを生かした「再エネ工業団地」として、秋田県立大学秋田キャンパス南側に約40haを整備するもの。昨年度に策定したマスタープランでは◇想定する電力の確実な確保 ◇電力マネジメント(需給調整と安定供給など) ◇団地内の電力供給事業―の3つが課題となっている。
今回の調査業務では、課題の調査や条件整理などを行い、整備に向けた基礎資料を作成する。課題の調査や条件整理では、◇遠隔県有地での発電や系統線経由の送電手法を検討するための適地調査 ◇大型蓄電池や水素燃料電池の活用による電力安定供給に向けた課題の整理 ◇電力供給事業の安定経営条件の整理―を予定している。
結果を踏まえ、来年度以降の調査など整備に向けた事業方針を検討する。分譲開始から2年後には立地企業の工場建設が終わると見込んでおり、令和10年頃の電力供給開始を目指す。
提供/秋田建設工業新聞社