福井県は、6月補正予算案に、福井城の坤櫓等復元整備事業費として7883万3000円を計上している。
坤櫓と、西側土塀復元の基本設計、および石垣調査解析などを行う。
同業務は、議決後、早々に委託したい考え。
坤(ひつじさる)櫓は、高さ16メートルの三層屋根。内部は3階か4階とする。丸岡城よりも大きい規模を想定している。
県都グランドデザインに基づき、福井城址の歴史拠点としての魅力をさらに高めるため、歴史のシンボルとなる坤櫓、本丸西側土塀の復元に向けた検討を進める方針。
先の第4回福井城セミナーで、講師の国京克巳氏(国京克巳/建築設計工房)は、櫓の姿に迫っている。松平文庫など古文書調査から、築城当初の巽櫓・坤櫓は3階建てで寛文9年の大火で焼失し、その後に再建。再建櫓は、いずれも三重の石瓦葺き。壁は土壁塗り、安政の地震で傾いたが倒壊せず、明治10年に撤去。土塀は、台風や地震で倒壊。坤櫓の入口は、北と東に2カ所あり、書物・証文などを保管。現地測量・試掘から、坤櫓と巽櫓の大きさを調査し、同じ大きさ(6間×7間)と想定している。