建通新聞社
2023/07/06
【大阪】大阪府 佐野川水系などの事業評価を審議
大阪府は7月3日、2023年度第1回大阪府河川整備審議会を開き、佐野川水系と大津川水系牛滝川の河川整備の事業評価について審議した。いずれも工法の変更などにより事業費が増額することなどを報告した。佐野川水系では約10・8億円、大津川水系牛滝川では約10・4億円増加する。
佐野川水系の河川整備事業では、佐野川(整備延長約0・7`)、住吉川(同約2・35`)、雨山川(同0・41`)の各区間で貯留施設の整備や河道改修、河床掘削などを実施する。雨山川の上流で堤防の嵩上げなどをする方針だったが、JR阪和線横断部の既設河道を拡幅することで流下能力を上げ、上流の水位を下げる方針に変更。
この他、人件費や消費税などの上昇などにより全体事業費は前回評価時の約72・0億円から約82・8億円(このうち工事費約66・2億円、用地費約14・6億円、調査費約2・0億円)に増額する。22年度末で事業費ベースでの進捗状況は17%。完成は38年度としている。
大津川水系牛滝川の河川整備事業では、JR阪和線〜宮前橋上流の延長約3・70`と稲葉橋上流〜下橋下流の延長0・30`で河道拡幅などを行う。牛神橋〜宮前橋上流の河川と家屋が隣接している範囲では、新設護岸掘削時の影響ラインが官民境界を超えて民地内に影響を及ぼすため、鋼矢板の打設など仮設工を追加する。
また、整備区間内の牛神橋と今木高橋の架け替えでは、お互いの橋を迂回(うかい)路として使用する予定だったが、交通量の多さなどから各橋の架け替えごとに迂回橋梁を仮設する。全体事業費は前回評価時の約86億円から約96・4億円(このうち工事費約48・8億円、用地費約43・2億円、調査費約4・4億円)に増額する。
進捗率は事業費ベースで22%。完成は45年度を予定している。
今後、第2回審議会で大和川水系西徐川ブロック西除川と石津川水系石津川の河川整備、第3回で大和川水系石川ブロック飛鳥川、梅川、天見川と淀川水系西大阪ブロックの河川整備について審議する。第4回審議会以降に各事業の継続妥当性を判断し、結果を公表する。