蒲郡市民病院(蒲郡市)は、ECI方式を採用する蒲郡市民病院新棟などの建設について、基本設計を策定した。今後、8月中旬にECI事業者の公募を開始し、2023年中のECI事業者との契約を目指す。
市民病院は築20年以上が経過し、外来診療スペースの狭あいなどの課題を抱えており、既存病棟の西側に新棟を整備する他、既存棟を改修する。概算の建設工事費は税込みで61億円。
新棟の規模は、鉄骨造6階建て延べ約8850平方b。建築面積は約2500平方b。1〜2階は既存棟と接続。生理検査などの一部機能を既存棟から移転する他、外来診療などを拡張する。また、災害拠点病院として高い耐震性能を備えた施設とする他、環境に配慮した施設として、自然エネルギーの活用や高効率機器、高断熱ガラスなどの採用、低炭素化を目指したエネルギー転換などで建物に必要なエネルギーを省エネで半分以下に削減することを想定している。
改修する既存棟の規模は、鉄骨鉄筋コンクリート造8階塔屋1階建て延べ2万8586万平方b。改修面積は約3300平方b。狭あい化対策として各部門を拡張する他、血管造影の新規導入など医療機能も強化する。病床数は382床。
病院の目指す方針を踏まえ、「周辺地域との調和」、「環境共生の発信」、「環境に合わせた変化」、「新たな連携の創出」を設計コンセプトに、導入するゼロカーボン施策の見える化や災害時・非常時への対応などを備えた施設を目指す。
整備スケジュールは、24年度内に実施設計を終え、新棟建設工事に着手。26年度内に新棟工事を完成させ、既存棟改修工事に着手する予定。基本・実施設計は久米設計名古屋支社(名古屋市中村区)、実施設計CM業務は日建設計コンストラクション・マネジメント(東京都文京区)が担当している。
提供:建通新聞社