6月20〜23日に一般質問が行われた高知市議会の6月定例会では、西敷地の利活用問題について、岡ア誠也市長が「新たな基本方針を早期にまとめる」と述べた。また、建設発生土の有効活用や高知商業高校の野球部雨天練習場の建て替えなどについて、担当部長らが議員の質問に答えた。
オーテピア横の市有地「西敷地」の利活用を巡る問題で、3月にこれまでの基本・実施方針を廃止し、民間貸し付けや求める機能などの事業条件などは白紙の状態であることについて、岡ア市長が「土地は売却せず、中心市街地の活性化に向けた利活用という基本的な考えを維持する」としつつ、厳しい財政状況から持続可能な事業スキームが重要であり、官民連携の手法が望ましいことを強調。全国の公有地利活用事例を参考に前回公募の検証も踏まえながら「公共性と事業収益のバランス、借地料などを含めた官民の役割分担、民間事業者が提案しやすい条件設定などに留意して、新たな方針設定を急ぐ」と述べた。西敷地問題については、伴武澄氏(市民クラブ)、浜口卓也氏(自民党)が質問した。
建設発生土の有効活用については、建設副産物情報交換システムの2021年度登録実績から福留正充都市建設部長が回答。「建設発生土量4万9867立方bのうち、有効利用されたのは3万9625立方bで、全体の79・5%」と答弁した。また、高知市内で建設発生土の官民有効利用マッチングシステムへの登録があったものの、マッチングした実績はなかったことを報告し、「ホームページ上での広報など周知に努める」と話した。西村昭夫氏(公明党)の質問に答えた。
高知商業高校野球場の雨天練習場改修については、松下整教育長が「老朽化の状態から、長寿命化改修による機能回復は難しく、建て替えが必要」と回答。ただ、具体的な整備時期については未定としており、「本校舎も同様に老朽化が進んでおり、個別対応ではなく学校全体の長寿命化計画と一緒に検討する必要がある」と述べた。横山公大氏(自民党)の質問に答えた。
提供:建通新聞社