木更津市は28日、市庁舎整備特別委員会協議会を市役所駅前庁舎7階議場で開催した。桑田伸一・資産管理部長は庁舎整備に関し、駅周辺と朝日庁舎周辺の2か所に分庁する方針を維持すると報告。木更津駅周辺庁舎の整備手法については、民間事業者が整備する建物の賃借のほか、従来方式やPFI方式による建設も再検討している。これに伴い、木更津駅前西口駐車場跡地での庁舎整備を前提に民間事業者の意向やアイデアを把握し、今後の庁舎整備の参考とするため、29日に市場調査の実施要領を公表する。
木更津駅前西口駐車場は、中央1―1―1にある。土地は市有地で、敷地面積約3194・57u。都市計画などによる制限は、商業地域、準防火地域、駐車場整備地区。
駅周辺庁舎は、S造6階建て、8600u程度を見込む。配置計画は▽1階=公用車駐車場(20台)、店舗などスペース▽2階=木更津駅とつながる連絡通路▽2階・3階=市民交流スペース(2000u程度)▽4・5階=市役所スペース(2600u程度)▽6階=議会スペース(1400u)――の想定となっている。利用者駐車場について、来庁者用のみを確保する方針に転換した。敷地内に30台、成就寺駐車場に69台を確保するほか、周辺の民有地の活用を図ることも検討している。
事業手法は「賃借(民間事業者が施設を整備し、市が一部を賃借)」「従来方式(市が建物の設計・施工を発注し整備)」「PFI方式(市がPFI事業で整備)」を検討することとし、各手法における総事業費などを精査していく。
市場調査の対象は、駅周辺庁舎整備事業の実施主体となる意向を有する法人または法人のグループ。
調査では、整備する施設の内容、事業方式、事業期間や資金計画などの事業実現性について提案を求める。
今後は、7月6日に参加申し込みを締め切り、7日に対話の実施日時と場所を連絡する。14日まで提案書の提出を求め、18日に対話を実施し、同月下旬に実施結果概要を公表する予定。
また、2026年4月の供用開始を予定している朝日庁舎周辺庁舎は、事業候補者のイオンタウンと賃料などの条件面の交渉が完了した。9月末頃の基本契約締結に向け、設計に関する協議を進めていく。
なお、朝日庁舎周辺庁舎において市役所スペース8000u、賃借期間15年として事業費を試算。間仕切り・自家発電設備・OAフロアの整備などを含む初期費用に7億610万9200円を算出した。
今後は、7月下旬までに駅周辺庁舎整備の総事業費を算出するなどし、8月24日までに開く特別委員会協議会で、駅周辺庁舎の今後の方針や朝日庁舎周辺庁舎整備に係る基本契約締結に関して報告する。基本契約締結については、9月定例議会において承認を受けたい考え。
複数の委員が庁舎整備について根本的に見直す必要があるとの考えを示したほか、市民の意見を聴取する機会を設けるよう求める声もあった。市場調査に関しては、参加申込期間が短いなどの指摘が寄せられた。
3期オーガニック/プラン素案を10月
市庁舎整備特別委員会協議会に先行し、6月定例議会本会議と議会全員協議会が行われた。本会議は最終日を迎え、一般会計補正予算案を含む全ての議案が可決された。
全員協議会においては、石井宏典・企画部長が第3期オーガニックなまちづくりアクションプランの策定方針を説明した。
現行の第2期プランが年度末をもって期間満了を迎えることから策定するもので、計画期間は24〜27年度の4か年。今後は、10月頃に素案をまとめ、12月定例議会で素案の説明を行い、1か月間程度の意見公募を経て、24年3月下旬に策定する運び。