民間ノウハウを導入するPFI手法について、平井伸治知事は「地元への配慮も一定程度やっていかなくてはならない」と開会中の6月定例会本会議で述べ、事業者選定に地元企業の活用を条件づける県独自のやり方を県内の各市町村とも共有する考えを示した。
PFIは市町の公営住宅建設にも広がりを見せており、興治英夫議員(会派民主・倉吉市選挙区)は一般質問で、事業者の入札参加に足かせとなる時間と手間、コストなど数々の課題を指摘。「PFIのあり方を市町と一緒になって検討してはどうか」と提案し、事業者選定についても県からのアドバイスを求めた。
これに対し平井知事は「ここにきて、業界も含め不協和音が出てきているのも事実」と課題を認め、一方で県内企業を優先する産業振興条例と照らしながら、PFI運営には「ぎりぎりのところまで(県内活用を)求めてきた」と釈明。その上で「必ずしも県外資本ではないPFIも実現している」と、建設中の西部総合事務所新棟を挙げた。
市町のPFI導入については、財源にメリットがあるのではないかと推察。今後「地元への配慮といった県の手法を市町村とも共有していきたい」と答えた。
また、平井知事は「本県としても、専門工事など工種ごとに地元企業の活用を(PFIの)発注の際に求めていくこともできるのではないか」と述べ、さらに検討を深める認識を示した。
日刊建設工業新聞