建設新聞社
2023/06/28
【東北・宮城】ケミコン東日本が大崎市に新工場
日本ケミコングループの中核会社のケミコン東日本(宮城県大崎市田尻沼部加良屋敷100の1 今野健一代表取締役社長)は、宮城工場の敷地内に新工場の建設を計画し、清水建設の施工を決めた。本格着工に合わせて27日に現地で地鎮祭を行った。
同社は電子回路に欠かせないコンデンサやチョークコイルなどの電子部品の生産を行っている。
新工場は、通信機器や自動車の回路部品などに多く使用されている「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」の増産が目的で、高付加価値製品への生産リソースの集中を図る。
日本ケミコンの畑中一裕事業統括部長は「市場ニーズは近年変化し、昔のオーディオ関連、ゲーム機器、コンピュータ関係などから、現在は車関係部品が多くなってきた。われわれも市場からの要求の変化に対応し部品を進化させていかなければならない。今回の部品はカーボンニュートラルの役割を果たすものでもあるので、この製品で利益を上げつつ社会貢献活動にも努めていきたい」と話す。
建設場所は稼働している工場の隣接地で、ここにS造2階建て、延べ1万2362平方bの工場棟を建設する。設計は日立建設設計が担当。工期は2024年6月末ごろまでを予定し、同年秋ごろの施設稼働を目指す。
地鎮祭には、関係者22人が参加。地鎮の儀では設計を担当した日立建設設計の山田直明取締役社長が鎌入れ、ケミコン東日本の今野健一社長が鍬入れ、施工を担当する清水建設の清水康次郎常務執行役員東北支店長が鋤入れを行った。その後、関係者による玉ぐしを捧げて工事の安全を祈った。
今野社長は「宮城工場は、日本ケミコングループの全生産拠点としての中核工場を担っている。新工場の計画に協力いただいた日立建設設計に感謝を申し上げるとともに、清水建設の方々には弊社の工場建設に支援をいただいており、絶大なる信頼を持っている。一年間の工事を無事故・無災害で進めていただきたい」とあいさつした。
〇清水建設後藤義典工事長の話
工場の隣接地で進める工事となるので、動線をしっかり確保しながら安心・安全な工事を進める。また、近隣住民の方々に迷惑を掛けないよう防音対策も徹底する。
提供:建設新聞社