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秋田建設工業新聞社
2023/06/28

【秋田】市場再整備のプレヒアリング結果/建設業含む県内外8社から意見

 秋田市市場管理室は、卸売市場再整備の基本計画策定に関するプレヒアリングの実施結果を公表した。工期の短縮や事業費の縮減、ダウンサイジングして再整備することによる余剰地の活用などについてPFI等の導入可能性調査を実施するにあたり、工期短縮につながる提案や余剰地活用のニーズなどを把握するため民間事業者にヒアリングした。

 プレヒアリングに回答を寄せたのは建設業5社、小売業、金融業、不動産業各1社の計8社で、市内が3社、県外が5社。聞き取りは対面とオンラインで行われた。

 基本構想では、再整備により敷地の7割が市場用地、3割にあたる約42,000uが余剰地になるとしている。プレヒアリングでは余剰地の活用用途について、食品加工センターや物流センター、食品関連物流施設、食品工場のほか、複合商業施設やスマートハウス、住宅展示場、商業施設の駐車場という回答・意見があった。

 主な意見としては、「市が示しているローリング方式での整備により建設中は余剰地を活用できず、市場が完成してからの活用では計画が立てづらい。余剰地の活用と再整備を切り離して考えたほうが良い」「物流業界のいわゆる『2024問題』を見据え、市場が日本海側のハブ機能になることも可能なため、(物流センター等と)市場が一体となった余剰地活用が望まれる」「工期短縮を考慮するとDB、DBO、BTO方式などが望ましい」「立体駐車場を建設すれば工事車両の円滑な往来やヤード確保が可能となり工期短縮につながる」などがあげられた。

 市は11月からPFI等の導入可能性調査にも着手する方針で、プレヒアリングではPFIについて「BTOといっても市場運営業務に関するノウハウを持つ企業が少ない。オペレートは施設の維持管理までにして運営を含めないでほしい」「PFI事業を遂行するSPCに地元企業を入れ、地域貢献することは可能」などの意見も寄せられた。

 このほか、「建設費の高騰による影響や働き方改革による4週8休制度の導入等により、工期短縮およびコスト縮減がさらに困難になると思う」といった声もあった
 市はこれらの意見・要望を、年度内に策定する基本計画を検討するうえでの参考にする。基本計画の検討に際しては、今回実施したプレヒアリング、PFI方式等の導入可能性調査の結果や、部門別ワーキング部会、市場内検討会議、市場運営協議会の意見を反映させる。

提供/秋田建設工業新聞社