石川県議会6月定例会予算委員会が27日開かれ、福村章、岡野定隆志、谷内律夫、紐野義昭、作野広昭、盛本芳久、八田知子、太田臣宣、清水真一路、平蔵豊志の10委員による質疑が行われた。
この中で馳浩知事は、設置基準に満たないなどとして国側の反応が厳しい小松空港第2滑走路に関して、引き続き必要性を粘り強く訴える考えを示す一方で、「いつまでも結論を先延ばすことはできず、しかるべき時期に方向性を出す必要がある」とした。
第2滑走路を巡り県では昨年度に同空港における2050年の将来需要を試算。それによると、年間発着回数が約2万1000回となっており、国交省の滑走路増設基準である10万回超に達していないのが現状。馳知事は答弁で、5月から6月にかけて第2滑走路の必要性に関する調査に乗り出すよう国土交通省、財務省、防衛省に対して要望したところ、国交省の西田昭二政務官から「県の調査した内容を受け止める」、財務省の宮本周司政務官からは「国交省、県との情報を共有し見守っていく」、防衛省の浜田靖一大臣からは「現状の1本の滑走路でも必要な任務を遂行可能だ。滑走路が2本になると部隊運用の見直しなどの調整が必要となる」との発言があったと紹介し「率直に申し上げて国側の反応は大変厳しい」とした。
第2滑走路の判断時期を問われた知事は「整備するか決まらなければターミナルビル建て替えに向けたビルの位置、機能の検討に入れないし、空港運営民間委託への事業スキーム検討にも影響する。いつまでも結論を先延ばすことはできず、しかるべき時期に方向性を出す必要がある」とした。