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日刊建設タイムズ社
2023/06/23

【千葉】東松戸病院など跡地活用/南側2.5万uに病院整備/北側はニッセイ聖隷財団に売却/松戸市

 松戸市は、福祉医療センター東松戸病院および梨香苑の跡地活用に関する基本方針と方向性を示した。敷地面積3万9155・49uのうち、南側用地約2万5000uについては、複数の外来診療科を備えた医療機関の整備などの条件を付し、公募型プロポーザル方式で売却する。また、北側用地約1万4155uについては、福祉医療センターに隣接する介護付き有料老人ホーム「松戸ニッセイエデンの園」の運営団体であるニッセイ聖隷健康福祉財団を優先して売却する予定。16日開催の健康福祉常任委員会で明らかにした。
 南側用地に関しては、7月頃に公募型プロポーザルを公告し、10月までに事業候補者を選定。2024年3月に福祉医療センターを廃止する。事業者は、同年11月に東松戸病院と梨香苑の解体工事に着手。医療機関整備工事については、25年9月から進め、27年8月の竣工を目指す。
 公募型プロポーザルにおいては▽複数の外来診療科を備えた医療機関の整備▽公共交通のアクセス確保▽既存緑地の活用と保全――を必須条件とする。
 また▽市内と東部地区に必要な回復期・慢性期を中心とした180床程度の病院整備▽松戸駅までのバス交通の確保▽市川大野駅までの徒歩ルートの確保――を提案に盛り込む場合には加点を検討する。
 北側用地に関しては、南側用地の事業候補者選定後に売却する運びとなっている。
 跡地活用に向け、22年12月に民間事業者を対象として実施したサウンディング型市場調査では、敷地が広大であることから「病院機能を設けるには、跡地全体の面積は必要ない」との意見が挙がった。
 加えて、ニッセイ聖隷健康福祉財団から、およそ30年後の「松戸ニッセイエデンの園」の建て替え用地として跡地の一部を購入する提案があったことから、跡地を北側と南側に分割して活用を図ることとした。
 ニッセイ聖隷健康福祉財団は「松戸ニッセイエデンの園」の建て替えまでの間、北側用地に多目的広場、インクルーシブ公園、菜園を整備し、市民へ開放することで、地域に貢献する。
 福祉医療センターは、高塚新田123―13に所在。既存の建物はRC造4階建て、延べ床面積1万4571・8u。
 開院から50年以上を経過し、施設や設備全般の経年劣化と耐震性能の脆弱さから、公立病院として継続する場合には建て替えが必要となっていた。
 建て替えに要する事業費に約55億円が見込まれることに加え、コロナ禍の影響による経営難などに鑑み、22年2月策定の病院事業再編計画で閉鎖する方向性が示された。k_times_comをフォローしましょう
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