建通新聞社(東京)
2023/06/22
【東京】都 昭和島〜羽田空港の新たな道路検討
東京都都市整備局は、大田区の昭和島と羽田空港方面をつなぐ、延長約2`の新たな都市計画道路の整備を検討している。羽田空港へのアクセス強化が目的で、具体的なルートや構造、幅員などを2023年度内に固める方針だ。関連して、昭和島と大森方面の産業道路を結ぶ放射第18号線の実現可能性も調べる。これらに伴う調査業務の委託先を6月中に決めて作業を実施。成果を24年度以降の施策展開に生かしていく。
昭和島と羽田空港方面をつなぐ新たな都市計画道路は、都市計画道路の第4次事業化計画(16〜25年度)に掲げる「羽田空港周辺地における道路網の拡充」を踏まえて検討している。昭和島内の首都高ジャンクション付近で都心方面に折り返している道路(放射第18号線)を羽田空港方面に伸ばし、環八通りなどに接続させることを想定。海域を渡る部分の構造を橋梁や地下式で考えたり、接続先の道路を選んだりして計画案をまとめる。
一方、昭和島と大森方面の産業道路を結ぶ放射第18号線は延長約1`の未着手区間。第4次事業化計画の優先整備路線(25年度までに優先的に整備する路線)にも位置付けられてはいない。
ただ、昭和島と羽田空港方面をつなぐ新たな都市計画道路と関連することから実現可能性を調査。具体的にはルートが旧吞川緑地の緑道とほぼ重なっているため、高架構造や地表式を含む複数案を検討する。また、昭和島と羽田空港方面をつなぐ新たな都市計画道路を整備した場合の交通の変化などを見据え、計画を廃止するケースについても比較対象にする。
調査業務は「令和5年度臨海部周辺ネットワークの検討調査委託」と題して希望制指名競争入札の手続き中。6月23日の開札で委託先を決め、24年3月15日までに成果をまとめてもらう。22年度に前段の調査をエイト日本技術開発(中野区)で行っていた。提供:建通新聞社