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北陸工業新聞社
2023/06/20

【石川】芦城公園多様化、見直しの分析/小松市未来型図書館等複合施設/調査プロポ講評/建設技術研の提案

 小松市は、「市未来型図書館等複合施設官民連携事業調査支援業務」の公募型プロポーザルで、受託候補者に建設技術研究所金沢事務所を特定した。審査会(委員長・西村聡公立小松大学附属図書館長、国際文化交流学部教授)によると、同社の提案は図書館だけでなく、新施設の立地場所となる芦城公園エリア全体を考慮している点などが優れていると評した。
 このほかの参加者は、アカデミック・リソース・ガイド(神奈川県横浜市)。今月6日にプレゼンテーション審査を実施した。評価点の割合は業務実績・実施体制を20点、企画提案を70点、価格評価を10点とした。
 芦城公園周辺の市立図書館や公会堂、博物館などは、これまでに随時改修などを行っているが老朽化が進んでおり、利用者も減少傾向となっている。同公園周辺のエリアについては、未来型図書館の立地場所に選定され、各文教施設との一体的な整備が検討されていく格好だ。
 建設技術研究所の企画提案について、各審査委員は▽芦城公園周辺の複数施設で重複する機能の分析や見直し対象の公共施設の現状分析が良くできている▽浸水や地盤などの立地場所の弱点を把握している▽公園の多様化への視点やまなび体験「オープンパーク」の取り組みが良い▽実績に基づき着実に推進することに重点を置いている―などと講評。さらに業務実績・実施体制では、1社で参加資格要件を満たし、図書館専門のコンサルティング会社との連携があり、専門的知識を有している点などを評価したという。
 今回の業務内容は、同複合施設の整備に向けた具体的な立地場所の選定、老朽化が進む市公会堂、市立博物館、市立図書館を中心とした公共施設の集約・再編や機能の見直し、サウンディング調査、従来方式やデザインビルド(DB)、PFI方式などの検討、概算事業費・VFM算出などのほか、様々な事業課題について市民との共創のもとに調査・検討する。委託期間は2024年3月8日まで。委託費の上限は1800万円(税込み)を設定していた。
 丸の内公園町地内にある既存の市立図書館(RC造2階一部3階建て延べ1840・29平方メートル)は、1981(昭和56)年に開館。以降40年超が経過し、施設・設備の老朽化や蔵書収容能力の限界、閲覧や学習スペース、駐車場の不足、デジタル化への対応など多くの課題を抱えている。

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