全国生コンクリート工業組合連合会北陸地区本部の第46回通常総会が15日、富山市のホテルグランテラス富山で開かれた。役員選任では、三友泰彦新潟工組理事長の本部長再任を承認した。
この日は新潟、富山、石川、福井の委員らが出席。あいさつした三友本部長は、「3年余、新型感染症で制約が多かったが、ようやく通常の生活ができるようになった。しかし、観光業など様々な業界の疲弊で、国から多大な支援策があり、地方の財政にも大きく影響している。しばらくは国の財政が厳しく、公共投資に依存している我々業界は、厳しさが続くものと懸念される」と述べた上で、「昨年度の北陸地区全体の生コン出荷量は300万立方メートルを割り込み、289万9000立方メートル。4県いずれも対前年比100%を下回った。ウクライナ情勢を背景に様々な資材が異常な高騰を続け、特にセメントはこの1年間だけで、過去にない約5000円の大幅な値上がりがあった。骨材や油脂類、電気と我々が原材料として使用する物すべてが高騰している」と話した。
さらに、「生コン産業を健全に維持するには高騰した原材料費を、1日も早くお客様に負担いただく取り組みを進める必要がある。持続可能な事業を続けるには、組織率を上げることも大事。社会から期待されている品質を確保し、出荷体制を安定させるため、工業組合と協議会の使命、役割はより一層重要性を増している」と語った。
事業計画では、北陸地区管内の2023年度生コン需要見通しを、279万6000立方メートル(前年度比96・4%)と見込み、重点事業には、▽各県工組、関係団体との連携・情報交換の推進などによる組織の強化▽各種研修会事業の実施▽コンクリート舗装などの需要拡大の推進▽技術力の向上▽品質管理監査制度の充実▽産業廃棄物、公害防止、環境保全対策等の推進▽合理化事業の調査、研究▽構造改善の推進―を挙げた。
役員選任では三友本部長の再任のほか、副本部長として濱田一夫(富山工組理事長)、村井啓介(石川工組理事長)、上木雅晴(福井工組理事長)の3氏を決めた。この日は、北陸地区生コンクリート協議会の第35回通常総会も行われた。