富津市は16日、第7回青堀小学校改築基本構想・基本計画検討委員会を市役所4階401会議室で開催した。3月3日の第6回委員会において青堀小学校改築事業のスケジュールを見直したが、庁内でさらなる精査を行った結果、校舎の改築などを優先するとともに、屋内運動場とプールの改築について「将来、検討する」との方針に転換した。
方針転換の要因として、屋根などの改修を予定していた大佐和中学校屋内運動場について緊急的な改築が必要となったことや、建設資材価格の高騰・労務費単価の上昇・学校施設に求められる機能の多様化など昨今の社会情勢等を挙げた。
事業費縮減方策として、校舎と体育館の一体化や構造の変更などを検討したものの、大幅な縮減にはつながらなかった。
第6回委員会においても、事業費の平準化の観点から当初の想定通りに事業を進めることが困難になったとして、2023年度までに実施する測量業務を除いて1年先送りするスケジュールを示したが、今回、再び見直しを行うこととなった。
今回の見直しにより、24年度以降の事業スケジュールは▽24年度=地質調査など▽24〜25年度=基本設計・実施設計▽26年度=造成工事▽26年度末〜28年度半ば=新校舎および新校舎と既存屋内運動場を結ぶ渡り廊下の建築工事▽28年度下半期=引っ越し、供用開始▽28年度末〜29年度半ば=解体工事▽29年度下半期〜30年度半ば=外構・グラウンド整備工事――となった。
在籍児童の保護者、自治会の代表者、青堀小学校を拠点とする活動団体の代表者を含む複数の委員からは「屋内運動場と校舎を同時期に改築することが望ましい」や「屋内運動場の改築時期を明示すべき」との意見が寄せられた。
市はこれに対し、建設資材価格の高騰などにより将来の財政状況が見通せない中で、他校の校舎の老朽化にも対応していかなければならないとして理解を求め、「状況が整い次第、できるだけ早く実施していきたい」と述べるにとどめた。
今後は、24年3月の基本構想・基本計画策定までに3回程度の委員会を開催する。次回委員会は7月の予定。