東日本建設業保証富山支店は、2023年5月分の発注者別前払金保証取扱高をまとめた。
それによると、請負金額は190億7000万円で、前年度同月比19・7%の増。ネクスコ中日本の大幅アップが主な要因であり、請負金額は4月分に続き2カ月連続の増加を示した。
発注者別の請負金額を見ると、国は同27・8%の減。件数の減少が主な原因で、北陸地方整備局は前年同期の43件から33件、中部森林管理局は8件から2件にそれぞれダウンした。
独立行政法人等は、同256・4%増の顕著なアップとなった。ネクスコ中日本の増加分が全体を押し上げたもので、主な新規保証案件は、▽東海北陸自動車道(4車線化)袴腰トンネル工事▽北陸自動車道砺波IC〜朝日IC間伸縮装置更新工事−、継続案件が、▽東海北陸自動車道城端スマートインターチェンジ工事▽北陸自動車道(特定更新等)富山IC〜立山IC間床版取替工事(その2)、(その3)▽東海北陸自動車道真木トンネル工事−。
県は同14・0%の減少。件数減が響いたもので、土木部では前年同期の50件から45件にダウンし、請負金額も5億円減少した。
市町村は同19・5%の増。3億円以上の大きな増減があった市町村はなかった。
その他機関は、同98・8%の大幅ダウン。富山地方鉄道では、同12億円の減少となった。
一方、4月から5月の23年度累計請負金額は、同19・0%増の340億4200万円。過去5カ年の推移は件数が最下位、請負金額は下から3番目。国と市町村で減少したものの、独立行政法人等が大きく伸び、前年同期比としては堅調に推移している。
内訳を見ると、増加はネクスコ中日本が91億円、県農林水産部と高岡市が各6億円、減少は北陸地方整備局とネクスコ東日本が各9億円、富山市が8億円、中部森林管理局が5億円など。
市町村別の前払金保証取扱高累計は、高岡市が約25億円でトップ。富山市12億円余、砺波市7億円余、南砺市5億円余の順となった。
工事場所別の前払金保証取扱高累計は、南砺市と富山市などで増加。黒部市や射水市、朝日町、小矢部市などで減少。